オプションの投資戦略

相場観に基づく投資戦略

まずは相場の予測から

相場の予測

取引を行う際、まず大切なことは相場を予測することです。株式投資でも上がりそうか?下がりそうか?をまず考えます。オプション取引の場合も同じですが、オプションでは上昇、下落の他に中立という選択肢があります。中立とは相場がある一定の水準内にとどまって動かない、もしくは、どちらかには動くだろうが上昇か下落かの可能性はほぼ同じという予測です。次にオプションではどの程度動きそうかを予測することが大切です。例えば、日経平均株価が上がると予測した時、1か月後の上げ幅が500円程度か?1,000円程度か?という予測です。オプション価格を決定するボラティリティは相場の動く幅とスピードによって決定されるからです。これら2つの相場を予測する視点を持つと最適なストラテジーが何か判ってきます。

ではストラテジーを選択してみましょう

下の表は横軸に相場の方向の予測、縦軸に振れ幅の予測をもってきて適したストラテジーの例です。2つの予測軸に基づいて実際にストラテジーを選択してみましょう。

  上昇する どちらに動くかわからない 下落する
大きく変動する
(例:1,000円以上)
(1) コールの買い (9) ロング・ストラングル (5) プットの買い
ある程度変動する
(例:500円超1,000円未満)
(2) レシオ・コール・スプレッド
(3) バーティカル・ブル・スプレッド
(10) ロング・ストラドル (6) レシオ・プット・スプレッド
(7) バーティカル・ベア・スプレッド
あまり変動しない
(例:500円以下)
(先物の買い) (11) ショート・ストラングル (先物の売り)
変動しない (4) プットの売り (12) ショート・ストラドル (8) コールの売り
  • 上表で紹介したストラテジーは一例にすぎず、この他にも様々なストラテジーがあります。

(1) コールの買い

コールの買い

株価が先行き上昇すると予想する場合に利用します。

  • 株価が上昇すれば上昇するほど、利益は増大します。
  • 株価が下落した場合の損失は支払ったプレミアムに限定されます。

(2) レシオ・コール・スプレッド

レシオ・コール・スプレッド

株価が一定の範囲内で上昇する場合に有効な戦略です。

  • 買いつけたコールの権利行使価格以上に上昇し、高い方のコールの権利行使価格で最大利益となります。
  • 下落時の損失は限定されますが、予想の範囲を超えて上昇したときの損失は無限大になります。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が安いコールの買いと権利行使価格が高いコールの売り

  • 権利行使価格が安いコールの買いと権利行使価格が高いコールの売りの比が1:2になるようにします。

(具体例)
設定時の日経平均株価15,250円
15,500円のコールを240円で1単位買い
16,000円のコールを100円で2単位売り

(3) バーティカル・ブル・スプレッド

バーティカル・ブル・スプレッド

株価は先行き上昇すると予想するものの、必ず大きく上昇するという確信が持てない場合に有効な戦略です。

  • 株価が予想の範囲を超えて上昇しても利益が限定されるかわりに、下落時の損失を限定できます。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が安いコールの買いと権利行使価格が高いコールの売り

  • 権利行使価格が安いプットの買いと権利行使価格が高いプットの売りの組合せでも可

(具体例)
設定時の日経平均株価15,250円
15,500円のコールを240円で1単位買い
16,000円のコールを100円で1単位売り

(4) プットの売り

プットの売り

株価が先行き下落する可能性が非常に低いと予想する場合に利用します。

  • 株価が上昇した場合の利益は受け取ったプレミアムに限定されます。
  • 株価が下落すれば下落するほど、損失は無限に拡大していきます。

(5) プットの買い

プットの買い

株価が先行き下落すると予想する場合に利用します。

  • 株価が下落すれば下落するほど、利益は増大します。
  • 株価が上昇した場合の損失は支払ったプレミアムに限定されます。

(6) レシオ・プット・スプレッド

レシオ・プット・スプレッド

株価が一定の範囲内で下落する場合に有効な戦略です。

  • 買いつけたプットの権利行使価格以下に下落し、安い方のプットの権利行使価格で最大利益となります。
  • 上昇時の損失は限定されますが、予想の範囲を超えて下落したときの損失は無限大になります。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が高いプットの買いと権利行使価格が安いプットの売り

  • 権利行使価格が高いプットの買いと権利行使価格が安いプットの売りの比が1:2になるようにします。

(具体例)
設定時の日経平均株価15,250円
15,000円のプットを240円で1単位買い
14,500円のプットを100円で2単位売り

(7) バーティカル・ベア・スプレッド

バーティカル・ベア・スプレッド

株価は先行き下落すると予想するものの、必ず大きく下落するという確信が持てない場合に有効な戦略です。

  • 株価が予想の範囲を超えて下落しても利益が限定されるかわりに、上昇時の損失を限定できます。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が高いプットの買いと権利行使価格が安いプットの売り

  • 権利行使価格が高いコールの買いと権利行使価格が安いコールの売りの組合せでも可

(具体例)
設定時の日経平均株価15,250円
15,000円のプットを240円で1単位買い
14,500円のプットを100円で1単位売り

(8) コールの売り

コールの売り

株価が先行き上昇する可能性が非常に低いと予想する場合に利用します。

  • 株価が下落した場合の利益は受け取ったプレミアムに限定されます。
  • 株価が上昇すれば上昇するほど、損失は無限に拡大していきます。

(9) ロング・ストラングル

ロング・ストラングル

株価が大きく動くと予想する場合に有効な戦略です。

  • 株価が大きく変動すればするほど、利益は増大します。
  • 損失は「支払いプレミアムの合計額」に限定されます。
  • 設定時の費用がストラドルより安いため利益率が高くなります。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が高いコールの買いと権利行使価格が安いプットの買い

(具体例)
設定時の日経平均株価15,000円
15,500円のコールを150円で1単位買い
14,500円のプットを150円で1単位買い

(10) ロング・ストラドル

ロング・ストラドル

株価が短期的に大きく上昇又は大きく下落すると予想する場合に有効な戦略です。

  • 株価が大きく変動すればするほど、利益は増大します。
  • 株価が権利行使価格にとどまった時に損失は最大となります。損失は「支払いプレミアムの合計額」に限定されます。
  • ボラティリティの低下に弱い戦略です。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が同じコールとプットの同枚数の買い

(具体例)
設定時の日経平均株価15,000円
15,000円のコールを340円で1単位買い
15,000円のプットを340円で1単位買い

(11) ショート・ストラングル

ショート・ストラングル

株価があまり動かないと予想する場合に有効な戦略です。

  • 株株価が動かない場合に利益を得られ、「受け取りプレミアムの合計額」が最大利益になります。
  • ストラドルより変動に余裕がありますが、大きな変動時の損失は無限大となります。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が高いコールの売りと権利行使価格が安いプットの売り

(具体例)
設定時の日経平均株価15,000円
15,500円のコールを150円で1単位売り
14,500円のプットを150円で1単位売り

(12) ショート・ストラドル

ショート・ストラドル

株価が動かないと予想する場合に有効な戦略です。

  • 株価が動かない場合に利益を得られ、「受け取りプレミアムの合計額」が最大利益になります。
  • 株価が権利行使価格から受取りプレミアムの合計額を超えて大きく上昇又は下落すれば損失が発生します。
  • 相場の変動に弱く、損失は無限大となります。

(組合せ)
同一限月のオプションのうち、権利行使価格が同じコールとプットの同枚数の売り

(具体例)
設定時の日経平均株価15,000円
15,000円のコールを340円で1単位売り
15,000円のプットを340円で1単位売り

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