ギブアップ制度

大阪取引所は、平成19年5月21日より投資家の決済関連業務に係る事務コスト及び証拠金所要額を軽減し、先物・オプション取引の利便性の向上に資する観点から、ギブアップ制度を開始しました。

ギブアップ制度の導入について

ギブアップ制度の詳細については、以下の制度要綱をご覧ください。

取引別制度要綱

ギブアップ制度

ギブアップ制度とは

ギブアップ制度とは、顧客が、注文を委託した取引参加者と異なる取引参加者との間で決済関連業務(先物取引の決済時における差金、オプション取引代金及び証拠金等の授受)を行う制度です。

ギブアップ制度とは

ギブアップ制度のメリット

コストの削減・リスク管理の効率化

顧客は、証券会社A、証券会社B及び証券会社Cの3社で行った取引を証券会社Cに集中させることによって、決済サービスと信用力に優れる取引参加者に決済を集中できる等のメリットを享受できます。

コストの削減・リスク管理の効率化

最良条件での執行

投資家(特に海外の機関投資家)の間では、発注に際して複数の取引参加者を利用し、最良条件の先で執行をしたいとのニーズが広範に存在しており、ギブアップ制度を利用することで、こうしたニーズを満たすことができます。
また、ギブアップ制度を利用することにより、顧客は、上記利益を新たに享受しながら、従来どおり、複数の取引参加者と取引関係を維持することにより、当該取引参加者から有益な情報を獲得することができます。

最良条件での執行

ギブアップ制度を利用することによる証拠金所要額の軽減の具体例

ギブアップ制度導入前

今、ある顧客Xが証券会社Aにおいて、日経225オプション取引のある銘柄を80円で10単位買建て、証券会社Bにおいて同じ銘柄を70円で8単位売建てたとします(この売り建てたオプション1単位あたりの証拠金所要額が20万円であると仮定)。
この場合、ギブアップ制度導入前においては、顧客Xは証券会社Aにオプションの購入代金である80万円を支払い、証券会社Bからオプション売却代金である56万円を受け取り、同時に、証拠金160万円を差し入れることとなります。

ギブアップ制度導入前

ギブアップ制度導入後

一方、ギブアップ制度導入後に、顧客Xが証券会社Aで行った取引を証券会社Bにギブアップしたとすると、証券会社Aとの間で金銭の授受は発生しません。また、証券会社Aで行った取引と証券会社Bで行った取引の取引代金及びポジションがネッティングされ、結局、証券会社Bにオプションの購入代金及び売却代金の差額である24万円を支払うこととなります(証拠金については、ポジションのネッティングの結果買超となるため発生しません)。

ギブアップ制度導入後

ギブアップに係るフロー

ギブアップに係るフロー
  • 顧客が、発注については取引参加者Aに委託し、決済については取引参加者Bとの間で行う場合のイメージ図
  1. ギブアップ契約の締結(フロー図①)
    顧客、注文執行取引参加者(図中の取引参加者A)及び清算執行取引参加者(図中の取引参加者B)の3者間でギブアップに関する契約(手数料の額等)を予め締結します。
  2. 顧客のギブアップの指示(フロー図②)
    顧客が、ギブアップを行おうとする場合は、原則取引の都度、注文執行取引参加者に対し、その旨及び清算執行取引参加者名を通知します。ただし、注文執行取引参加者と清算執行取引参加者の間で事前合意がある場合は、注文の委託後にギブアップの指示を行うことが可能です。
  3. 注文執行取引参加者による当社へのギブアップの申告(フロー図⑤)
  4. 清算執行取引参加者による当社へのテイクアップに係る申告(フロー図⑦)
  5. ギブアップの成立(フロー図⑧)
    当社が清算執行取引参加者からテイクアップを承諾する旨の申告を受けたときは、当該ギブアップを成立させます。
  6. ギブアップの成立に係る顧客への通知(フロー図⑩)
    ギブアップが成立した場合において、注文執行取引参加者又は清算執行取引参加者は速やかにその旨を顧客に通知します。
  7. 顧客による新規・決済の別の申告(フロー図⑪)
    顧客は、ギブアップ取引に係る新規・決済の別を清算執行取引参加者に申告します。
  8. 証拠金の預託・返戻及び決済代金の授受等(フロー図⑫)
    顧客は、ギブアップ取引に係る証拠金の預託・返戻及び決済代金等の授受を、清算執行取引参加者との間で行うものとします。

その他

  1. ギブアップ契約の締結
    顧客、注文執行取引参加者及び清算執行取引参加者の3者は、あらかじめ、ギブアップ取引に係る手数料に関する当事者間の授受方法及びギブアップが成立しなかった場合における取扱いに関する事項を定めた「ギブアップ契約」を締結する必要があります。
    • 米国先物業者協会(FIA:Futures Industry Association)作成の契約書のひな型(INTERNATIONAL UNIFORM BROKERAGE EXECUTION SERVICE(“GIVE-UP”) AGREEMENT)を利用することが可能です。
    当社は、国内の投資家向けに、「ギブアップ契約書」のひな型を提供しておりますので、以下のページからダウンロードしてご利用ください。
    ギブアップ契約書(ひな型)
  2. ギブアップの申告時限について
    顧客から注文執行取引参加者へのギブアップの申告は、原則、委託の都度行いますが、注文執行取引参加者及び清算執行取引参加者との間で事前に合意がある場合は、午後4時までの注文執行取引参加者の指定する時限までに当該申告を行うことができます。
  3. ギブアップ取引に係る転売又は買戻しの申告時限について
    顧客から清算執行取引参加者へのギブアップ取引に係る転売又は買戻しの申告は、午後4時30分までの清算執行取引参加者が指定する時限までに行うことができます。