上場制度

優先株、子会社連動配当株に関する上場制度

東京証券取引所(以下「東証」という)では、優先株や子会社連動配当株など(以下、「優先株等」という)の上場会社が発行する普通株式以外の株式、有価証券上場規程第 3編(優先株等)に基づき、普通株式とは異なる取扱いによって上場することができます。

新規上場

優先株等の上場には、当該優先株等の発行内容その他の事項が有価証券上場規程第3編(優先株等)に定める基準に適合していることが必要となります。
とりわけ、優先株等については、利益配当、残余財産の分配、株式の消却、普通株式等への転換権及び議決権等の条件で、普通株式と異なる特殊な商品性を具備することになるため、上場会社の利益の見込みや情報開示の適正性に係る審査を行っています。

東証では、優先株等の新規上場について承認を行った場合には、金融庁長官への届出を行います。
なお、上場された優先株等の市場区分(市場第一部、第二部、マザーズの別)は、普通株式の市場区分と同じとなります。

実際の審査基準は次のとおりです。

項目 基準の内容
発行会社の属性 優先株等の発行者が上場会社であること
収益性 優先株等の発行者が当該優先株等に係る剰余金の配当を行うに足りる利益を計上する見込みのあること
開示の適正性 優先株等の内容、企業内容等の開示を適正に行うことができる状況にあること
優先株等の所有者数 上場の時までに、800人以上となる見込みのあること




流通株式数 上場の時までに、4,000単位(注)以上となる見込みのあること
流通株式時価総額 上場日における流通株式の時価総額が、10億円以上となる見込みのあること
流通株式比率 上場の時までに、上場優先株等の数の30%以上となる見込みのあること
株券の様式 優先株等に係る株券が当取引所の定めるところに従って作成されたものであること
保管振替機関 優先株等に係る株券が指定保管振替機関における取扱いに係る同意がなされているものであること又は上場の時までに当該同意がなされる見込みのあるものであること
譲渡制限 優先株等の譲渡につき制限を行っていないこと
その他 公益又は投資者保護の観点から、上場が適当でないと認められるものでないこと

  • 1単位は、単元株制度を採用する場合には1単元の株式の数をいい、単元株制度を採用しない場合には1株をいいます(以下同じ。)。

上場管理

優先株等が普通株式とは異なる商品性を有しているために、優先株等の発行者である上場会社に対しては、有価証券上場規程第2編第4章第2節(会社情報の適時開示等)に基づく情報開示のほか、優先株等への投資者の投資判断に重大な影響を与える情報が発生した場合における適時かつ適切な開示(タイムリー・ディスクロージャー)を特に義務づける必要があります。

そこで、東証では、有価証券上場規程第3編(優先株等)により、次の事項に該当する場合について、優先株等の発行会社に内容の開示を求めています。

項目 開示が必要となる場合







発行者による取得等の方針 決算発表(中間決算発表を含む)を行う場合(上場優先株等の取得に関する方針の内容を開示しなければならない)
取得等の方針の変更 直近に公表された取得に関する方針の変更を決定した場合(注)








対象子会社に係る決定事項 子会社連動配当株に係る子会社(対象子会社)の業務執行を決定する機関が、当該対象子会社の運営、業務又は財産等に関する重要な事項(子会社連動配当株の投資判断に与える影響が軽微なものを除く)を決定した場合(当該決定に係る事項を行わないことを決定した場合を含む)
対象子会社に係る発生事実 対象子会社の運営、業務若しくは財産等に関する重要な事実(子会社連動配当株の投資判断に与える影響が軽微なものを除く)が発生した場合
対象子会社の決算内容 対象子会社の事業年度若しくは中間会計期間又は連結会計年度若しくは中間連結会計期間に係る決算の内容が定まった場合
対象子会社の業績修正 対象 子会社の売上高、営業利益、経常利益若しくは純利益又は剰余金の配当について、公表された直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表された前事業年度の 実績値)に比較して当該対象子会社が新たに算出した予想値又は当事業年度の決算において差異(子会社連動配当株の投資判断に与える影響が重要なものに限る)が生じた場合
対象子会社の四半期業績の概況 対象子会社の第1四半期及び第3四半期における四半期業績の概況が定まった場合
対象子会社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況 事業年度に係る決算発表を行う場合 、速やかに
対象子会社に係る親会社等 に関する事項 事業年度に係る決算発表を行う場合 、速やかに
対象子会社の連結子会社に係る発生事実 対象子会社の連結子会社の運営、業務若しくは財産等に関する重要な事実(子会社連動配当株の投資判断に与える影響が軽微なものを除く)が発生した場合

  • 優先株等の取得の実施の決定については、「有価証券上場規程第2編第4章第2節(会社情報の適時開示等)」により当然に開示が求められます。

上場廃止

優先株等の絶対的な流通量が不足し、公正な価格形成が困難となった場合や、発行者である上場会社の発行する普通株が有価証券上場規程第2編第6章に定める上場廃止基準に適合することとなった場合には、優先株等の上場が廃止されます。

東証では、優先株等が上場廃止の事由に該当するおそれがある場合には、当該優先株を監理銘柄に割り当ててその事実を周知いたします。上場廃止を決定した場合、上場廃止を決定した日の翌日から整理銘柄に割り当てられ、一定期間を経過した後、上場廃止となります。

有価証券上場規程第3編(優先株等)に規定された優先株等の上場廃止事由は次のとおりです。

事由 内容
上場契約違反(注) 優先株等上場契約について重大な違反を行った場合
普通株の上場廃止(注) 優先株等の発行者が発行する普通株が有価証券上場規程第2編第6章に定める上場廃止基準に該当した場合
優先株等の所有者数 400人未満(猶予期間1年)




流通株式数 2,000単位未満(猶予期間1年)
流通株式時価総額 5億円未満(猶予期間1年)
流通株式比率 5%未満(所定の書面を提出する場合を除く)(猶予期間なし)
存続期間の満了 優先株等としての存続期間が満了となる場合
売買高 1年間の月平均売買高が10単位未満である場合
売買不成立 毎月の末日からさかのぼって3ヶ月間に売買が成立していない場合
時価総額 上場優先株式数に2を乗じて得た数値未満である場合において、3か月以内に当該数値以上とならないとき
保振同意の撤回 当該優先株等の発行者が当該優先株等について指定保管振替機関における取扱いに係る同意を撤回した場合
その他 公益又は投資者保護のため、当取引所が当該優先株等の上場廃止を適当と認めた場合

  • 当該事由に該当した場合には、優先株等の全銘柄(複数の銘柄が上場している場合)が上場廃止となります。

売買制度

売買制度については、売買制度(内国株)をご覧ください。

内国株の売買制度