JPXマンスリー・ヘッドライン

JPXグループ各社では、市場利用者の皆様により魅力の高い市場をご提供するため、様々な取組、情報発信などを行っています。これらを毎月コンパクトにまとめ、皆様にお届けします。

12月

2018年 IPO年間社数

2018年に新たに東証へ上場した会社は97社となりました。前年比で4社増という結果となり、引き続きIPOへの意欲は継続的に高い水準で維持されていると考えられます。本年のIPOの特徴の一つとして、マザーズ市場でのIPOが昨年の49社から63社へと大きく増加し、市場全体の6割以上をシェアを占め、またマザーズ市場開設来最高の新規上場会社数を記録しました。
本年は、マザーズの市場コンセプトに合致する高い成長可能性を有する多くの新興企業がIPOを実現いたしました。2019年も全国での積極的な上場支援活動を行うとともに、引受証券会社、監査法人、地域金融機関などIPO業界関係者の皆様のご協力を得ながら、引き続き、IPOの促進及び品質確保に努めていきます。

JPXワーキング・ペーパー「証券流通市場の流動性向上が投資家の効用に与える影響」を発表(12月11日)

日本取引所グループは、証券流通市場の流動性向上が投資家の効用に与える影響を分析し、JPXワーキング・ペーパーVol.24「証券流通市場の流動性向上が投資家の効用に与える影響」を公表しました。
本研究では、板寄せ方式を対象に簡易な数式モデルを構築し、板寄せによる約定価格と当銘柄に対する投資家の評価額との差額を投資家の効用と定義したうえで、当該効用の期待値を導出しました。その結果、板寄せ時において、投資家数が増えるほど市場全体の効用と一投資家当たりの平均効用が増加することが数式上明示されました。また、板寄せ時において、投資家の多い銘柄よりも少ない銘柄の方が、投資家数増加時の効用の伸びが大きいことも示されました。

「JPX日経インデックス400」及び「JPX日経中小型株指数」の算出要領を改定(12月17日)

東京証券取引所及び日本経済新聞社が共同で算出を行う「JPX日経インデックス400」及び「JPX日経中小型株指数」の算出要領を改定いたしました。
今回の改定では、両指数共通の事項として新たに「新規採用銘柄を対象とした、よりROEの高い銘柄が選ばれやすくする仕組み」、「定性加点項目におけるCG報告書の英文開示企業への加点」の2点を、JPX日経中小型株指数について、「定性加点項目に係る独立社外取締役選任の基準の引き上げ」の1点をそれぞれ導入しました。今回の改定内容については2019年8月実施の定期入替から適用いたします。今後も本指数がより多くの投資家の皆様にご活用いただけるよう、各種の取組みを進めてまいります。

市場構造の在り方等の検討に係る意見募集(論点ペーパー)の公表(12月21日)

東京証券取引所は、現物市場の市場構造を巡る諸問題やそれを踏まえた今後の在り方等を検討するため、本年10月末に「市場構造の在り方等に関する懇談会」を設置し、議論を開始しております。
今般、同懇談会における議論を踏まえ、引き続き、市場構造の在り方等を検討していくうえでの主たる論点となる事項を「市場構造の在り方等の検討に係る意見募集(論点ペーパー)」として取りまとめ、幅広く市場関係者の方からご意見をいただくこととしました。(意見募集期間2018年12月21日~2019年1月31日)
意見募集後、お寄せいただいたご意見を踏まえ、上場会社と投資者のニーズにしっかりと応える市場構造の在り方について同懇談会にて検討を進めてまいります。

2018年大納会を開催(12月28日)

日本取引所グループは1年の取引の最終日となる12月28日に、大納会セレモニーを東京と大阪のそれぞれで開催し、業界関係者や一般の方など、多くの皆様に参加していただきました。東京会場では、J1リーグでの監督通算勝利数歴代1位、天皇杯をはじめ、数々のタイトルを獲得しているサッカー指導者の西野朗氏をゲストにお迎えして打鐘を行い、手締めにて一年を締めくくりました。また、西野氏にはトークイベントを併せて開催していただき、大納会を盛り上げていただきました。(右写真:上段 東京会場、下段 大阪会場)