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投資の3つのキホンとは?

皆さんは「投資」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?
「興味はあるけど難しそう」「なんとなく怖くてやっていない」、このようなイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし人生100年時代とも言われる日本社会において、昨今、老後を見据えた資産形成の必要性の観点から、投資の基礎的な知識を身に着けることの重要性が大きくクローズアップされています。
実際、日本でも投資を始める人が増加しており、それは個人の株主数や証券口座数等の実データの推移からも伺えます。特に、これまで投資に関心が薄いと言われてきた20代・30代をはじめとする若い世代で投資への関心が高まっており、これは歴史的にみても注目すべき大きな変化と言えそうです。

とはいえ、投資に関心を持ったとしても、基礎的な知識が無いまま、やみくもに実践するのはよくありません。過去の歴史を振り返ると、1990年代のバブル崩壊、2000年代初頭のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2019年のコロナショックのタイミングなどで、日本の代表的な株価指標であるTOPIXや日経平均株価は、短期的には大きく下落することもありました。投資家の誰しもが、このような株価の急落局面に直面する可能性があるのです。

そこで重要になってくるのが、投資の3つのキホンといわれる「長期」「積立」「分散」です。
これらは一見、地味なキーワードに思えるかもしれませんが、長い期間をかけて、コツコツと、分散して積立投資をすることで、リスクを抑えながら安定した運用成績が期待できると言われています。もちろん将来について確定的なことは言えませんが、投資初心者にも簡単に実践できる方法ですので、まずはこの3つを意識してみてください。では、3つのキホンがなぜ重要なのかを紹介していきます。
長期投資

まず1つ目のキホン、資産形成に欠かせないのが長期投資です。複利効果という考え方がポイントで、運用期間が長ければ長いほど、大きな効果をもたらします。複利とは、元本についた金利を次の投資にも活用して、どんどん元本を増やしていく運用方法です。

例えば、上図のように毎月3万円を単純に積立ていく場合と、年利3%の複利で運用した場合、短期的にはさほど差が出ないように見えますが、35年間という長期で運用した場合だと、前者は約1260万円なのに対して、後者は約2210万円と大きな差が生まれます。複利効果を活用して長期的に投資することの効果を理解できるかと思います。よく、若い時期からの資産形成が重要、と言われますが、若ければ若いほど投資期間が長くとれて、複利効果を長期的に活用することができます。
積立投資

2つ目のキホンが積立投資です。「投資」と聞くと、まとまった大きな金額が必要とイメージされる人もいるかもしれません。しかし、実際には少額でも投資は可能であり、毎月積立てて投資する方法があります。代表的な金融商品の一つである「投資信託」は、積立がしやすく、運用はプロに任せられることから、投資初心者にも相性が良い商品と言えます。

積立投資には、「ドルコスト平均法」という運用方法があります。「ドルコスト」と呼びますが、「外貨のドル」は関係なく、これはある金融商品を一定額で定期的に購入していく方法のことです。上図のように、毎月一定数を購入する方法より、1口あたりの購入単価を安くできます。ルールに従って購入するので、都度購入タイミングを計る必要がなく、投資に対する恐怖が少なくなるといったメリットもあります。
分散投資

3つ目のキホンが、異なる値動きをする金融商品を組み合わせた分散投資です。単に違う商品を買えばいいというわけではなく、性質の異なるものを組み合わせることが大事です。分散投資には商品の分散もあれば地域の分散もあります。

例えば、一般的に株価が上がれば債券の価格は下がります。商品の分散の観点で、株式と債券の両方の金融商品を持っておけば、同時に一方向の大きな変動を避けられる可能性が高いと言われます。さらに地域の分散という観点で、日本の株式・債券に加えて、先進国や新興国の株式・債券といったように異なる地域も組み入れることで、よりリスクを抑えながらも成長のチャンスを捉えることができます。

※あくまで参考としての過去データにはなりますが、金融庁が公開している高校生向けの金融リテラシー講座資料の中では、「長期」「積立」「分散」投資した場合のイメージをグラフ化したものが掲載されています。

投資に関心があるけれどもまだ実践していない人、投資を始めたばかりの人は、まずは初めの一歩として、この3つの基本、「長期」「積立」「分散」を意識してみてください。そのことで投資について、「難しそう」「怖い」といったイメージが少し払拭できるかと思います。そのうえで、「JPXマネ部!ラボ」 を通じ、幅広い金融知識を楽しみながら、これから少しずつ学習していきましょう。

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