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2016/09/08 東証 公表措置及び改善報告書の徴求:(株)テクノメディカ

 

以下のとおり、公表措置及び改善報告書の徴求をすることにしましたので、お知らせします。

1.会社名 株式会社テクノメディカ
(コード:6678、市場区分:市場第一部)
2.公表措置公表日 2016年9月8日(木)
  条文 有価証券上場規程第508条第1項第1号
(開示された情報の内容に虚偽があり、公表の必要が認められるため)
3.改善報告書提出期限 2016年9月26日(月)
  条文 有価証券上場規程第502条第1項第1号
(開示された情報の内容に虚偽があり、改善の必要性が高いと認められるため)
4.理由 株式会社テクノメディカ(以下「同社」という。)は、2016年6月23日、同社における不適切な会計処理に関する第三者委員会の調査結果を開示し、同年8月19日、過年度の決算短信等の訂正を開示しました。
これらにより、同社において、主たる製品である採血管準備装置の売上取引の一部について、翌期に売上高を計上すべき取引に関して、あたかも当期中に検収が行われたかのような証憑書類を顧客から得るなどして、当期の売上高として先行計上を行っていたこと、売掛金の回収が困難となった特定の取引先に対して架空の研究開発を発注することで提供した資金をもって売掛金の支払いに充てさせるなどして、売掛金の回収偽装を行っていたこと、輸出売上取引の一部について、顧客注文書の偽造等を行い、売上高の先行計上及び架空取引を行っていたことなどが明らかとなりました。その結果、2011年3月期から2016年3月期第3四半期までの決算短信等について、同社が虚偽と認められる開示をしていたことが判明しました。
同社では、売上高の先行計上や売掛金の回収偽装に関しては、創業者であり当時の代表取締役会長兼社長(以下「前社長」という。)の了解のもと、当時の取締役経営管理部長が実行していたこと、特に売上高の先行計上に関しては、是正すべき状況にあったにも関わらず、当時の他の取締役や監査役等による是正に向けた取組みが行われてこなかったこと、元取締役が行った輸出売上取引の不正行為に関しては、過去に社内調査で把握したにも関わらず、同社は会計処理の修正を行わなかったことから、一部役員のコンプライアンス意識に著しい欠如が認められたほか、同社の牽制機能や監督体制に機能不全があることなどが認められました。また、これらの不適切な会計処理は、前社長の経営方針の一つである売上高を前期比で増加させ続けるという考えについて、不適切な会計処理を行ってまでも実現しなければならないという一部の役員らの誤った意識に基づいて行われており、適正な開示を行うことについての認識が欠如していたと認められました。
以上を踏まえると、本件は、開示された情報の内容に虚偽があることにより上場規則に違反しており、かつ、違反の経緯及び原因が相当程度深刻であり、公表を要するものと認められることから、公表措置を行うことにしました。
また、本件は、同社の適時開示を適切に行うための体制の不備に起因する不適切な開示であり、同社の適時開示体制について改善の必要性が高いと認められることから、その経緯及び改善措置を記載した報告書の提出を求めることにしました。
公表措置
改善報告書一覧

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