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2016/12/19 東証 特設注意市場銘柄の指定継続:(株)東芝

 

以下のとおり、特設注意市場銘柄の指定を継続することにしましたので、お知らせします。

1.銘柄 株式会社東芝 株式
(コード:6502、市場区分:市場第一部)
2.決定日 2016年12月19日(月)
  条文 有価証券上場規程第501条第4項第2号
(内部管理体制確認書を提出した上場会社において、内部管理体制等に問題があると認める場合に該当するため)
3.理由 株式会社東芝(以下「同社」という。)は、2015年7月20日に不正会計に関する第三者委員会の調査報告書を開示するとともに、同年9月8日に過去の決算短信等の訂正を開示しました。
これらによると、同社では、経営陣から事業部門に対して、通常の事業活動を進めていく中では達成困難と考えられる損益改善要求が行われており、事業部門ではそれに応える形で不正会計が実施されていたことが認められました。また、同社において業務執行の監督又は監査の役割を担うべき取締役会や監査委員会は、不正会計を是正させる行動をとることがなく、業務実態の把握及び事業部門との情報連携が不十分であったことが認められました。加えて、財務部や経営監査部等のモニタリング機能を発揮すべき部門がその機能を十分に発揮していなかったこと、及び全社的に適正な会計処理を行うことに対する意識が希薄であったこと等が認められました。
以上により、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められたことから、2015年9月15日に同社株式を特設注意市場銘柄に指定しました。
今般、当該指定から1年を経過した後に同社から提出された内部管理体制確認書の内容等を確認したところ、同社では、短期的利益を過度に追及する経営方針の見直し、取締役会や監査委員会等の構成の見直しとその運営方法の変更、及びモニタリング機能を発揮すべき部門の体制整備と機能強化など、全社的に改善に向けた取り組みが行われていることが認められました。
しかしながら、同社では、同社株式を特設注意市場銘柄に指定した後においても会計処理等に関する問題が確認されるなど、コンプライアンスの徹底や関係会社の管理等において更なる取り組みを必要とする状況が存在しており、これらの改善に向けた取り組みの進捗等についてなお確認する必要があると判断しました。
これらを踏まえると、同社の状況は内部管理体制等に問題があると認める場合に該当することから、同社株式について特設注意市場銘柄指定を継続することにしました。

なお、当該指定から1年6か月を経過した日(2017年3月15日)以後に、同社から再提出される内部管理体制確認書の内容等を確認し、内部管理体制等について改善がなされなかったと認められた場合は、同社株式は上場廃止となります。
特設注意市場銘柄指定状況
特設注意市場銘柄指定履歴

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