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マーケットニュース

2026/04/30 東証 改善報告書及び上場契約違約金の徴求:KDDI(株)

 

以下のとおり、改善報告書及び上場契約違約金の徴求を行うことにしましたので、お知らせします。

※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。

1.会社名 KDDI株式会社
(コード:9433、市場区分:プライム市場)
2.改善報告書提出期限
2026年6月2日(火)
  理由
 (関連条項)
開示された情報の内容に虚偽があり、上場規則に違反し、改善の必要性が高いと認められるため
(有価証券上場規程第504条第1項第1号)
3.上場契約違約金金額
9,120万円
  理由
 (関連条項)
適時開示の規定に違反し、当取引所の市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められるため
(有価証券上場規程第509条第1項第1号)
4.理由の詳細 KDDI株式会社(以下「同社」という。)は、2026年3月31日、同社子会社における不適切な取引の疑いに関する特別調査委員会の調査報告書ならびに過年度の決算内容の訂正を開示しました。

これらにより、同社子会社の広告代理事業において、実態が存在しない架空取引が行われていたことが明らかになりました。その結果、同社は、2023年3月期から2026年3月期第2四半期(中間期)までの決算短信等において、上場規則に違反して虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正により、売上高が累計で2,256億円、営業利益が1,333億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が1,134億円過大に計上されていたことなどが判明しました。

こうした開示が行われた背景として、本件では主に以下の点が認められました。
・ 同社において、非中核・傍流事業と位置付けられていた広告代理事業に対する知見が全社的に不足しており、同社子会社による説明の真偽や業績の著しい伸長等に対して、組織的に十分な検討を行うことができないなど、子会社を管理監督する立場としての高いリスク意識を十分に保持できていなかったこと
・ 同社において、同社子会社における業務分掌状況の把握が不足しており、また子会社管理において複数人の視点による相互の確認や補完がなされていないなど、同社の子会社事業に対する管理が不十分であったこと
・ 同社グループが運営するグループファイナンスにおいては、子会社ごとに定められた貸付極度額を超えるか否かという視点での管理が行われていたことで、子会社の資金需要の妥当性についてより詳細な確認を行うことができていなかったこと。加えて、同社において、子会社の財務状況の管理機能が複数部署に分散し、統一的な管理ができていなかったこと
・ 同社において広告代理事業に対する不正取引のリスクにかかる問題意識が高まる中、取引の実在性の検証を含むより専門的な内部監査等を検討できなかったこと
・ 同社子会社において、広告代理事業に係る業務の属人化が解消されておらず、また子会社グループとして当該事業を適切に監督・検証する内部管理体制が構築されていなかったこと

以上のとおり、本件は、同社における広告代理事業に関する知見の不足を背景として、子会社を管理監督する立場としてのリスク意識の欠如、専門的な内部監査の実施を含む子会社事業に対する管理の不十分性、子会社の内部管理体制の不備などに起因して、投資者の投資判断に相当な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたものであり、同社の適時開示体制について改善の必要性が高いと認められます。同社としては既に2026年3月31日付で再発防止策に係る開示を行っていますが、再発防止に向けた取組みの徹底を促す観点から、同社に対して、その経緯及び改善措置を記載した報告書の提出を求めることにしました。

また、プライム市場上場会社として高いガバナンス水準が期待されている同社の体制不備に起因して過年度決算訂正が行われた結果、4期間累計で売上高2,250億円以上、営業利益1,330億円以上と極めて多額の売上高及び各段階の利益の減額が生じているなど、投資判断情報として重要性の高い決算情報について、長期間にわたり誤った情報を公表し続け、当取引所市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められることから、同社に対して、上場契約違約金の支払いを求めることにしました。
  • 同社の改善報告書は、提出後、下記「改善報告書・改善状況報告書徴求会社一覧」ページに掲載します。

お問合せ

株式会社東京証券取引所 上場部 開示業務室 ディスクロージャー企画グループ
電話:03-3666-0141(代表)