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パブリック・コメント

日経平均株価指数オプション取引に係る権利行使価格の設定方法の見直し等について(案)

投資家の利便性向上を図る観点から,日経平均株価指数オプション取引について,権利行使価格の設定方法の変更,呼値の単位の変更及び超長期限月取引の導入を行うとともに,株価指数先物取引の限月間スプレッド取引に係る呼値の単位を縮小することとし,当該変更等に係る制度要綱を次のとおり取りまとめました。

つきましては,本件に係るパブリック・コメントを募集しますので,御意見等がございましたら,以下の要領により,当社に御提出下さいますようよろしくお願いいたします。

データの取扱いについて

日経平均株価指数オプション取引に係る権利行使価格の設定方法の見直し等について(案)pdf

別紙1pdf

別紙2pdf

参考資料pdf

 当社は,平成20年3月18日(火)から平成20年4月8日(火)までの間,「日経平均株価指数オプション取引に係る権利行使価格の設定方法の見直し等について(案)」に関するパブリック・コメントを募集しました。ご意見をご提出いただいた皆様には,本件につきましての検討にご協力いただきありがとうございました。

1 超長期限月の導入

ご意見

  • 最長5年の超長期の限月取引の導入は,現状取引されている限月取引が直近3限月に集中していることを鑑みると意味がない。権利行使価格の設定本数が追加されることで,システムに過大な負担が発生するおそれがある。平成18年3月に権利行使価格の設定方法をアット・ザ・マネーの上下4種類から8種類に変更した際には,変更翌日から数か月間,システムが非常に遅延した。同じ問題が発生した場合,どのくらいの期間で対応できるのか。【証券会社1社】

大証の回答

  • 今回の超長期の限月取引の導入は,長期の投資戦略を組みたい機関投資家等からの要望に応えたものです。当社が本件パブリック・コメントの募集に際して,あらかじめ取引参加者にヒアリングを行ったところ,取引期間5年程度までのニーズが確認されており,かつ,CBOEやEurexなどの海外の主要取引所における指数オプション取引においても長期間のオプション取引が存在する事例(パブリック・コメント募集時の参考資料「国内外における主要株価指数オプション取引の権利行使価格の刻み等について」を参照。)もあることから一定の取引ニーズはあるものと考えています。
    ただし,取引参加者等へのヒアリング結果を踏まえると,超長期の限月取引は直近3限月取引のように日々活発に取引が行われるものではないと考えられることから,当社売買システムへの影響は軽微であると考えています。なお,当社は,平成18年2月の新売買システム完全稼動以後,取引状況等に応じて継続的に増強を進めているところですが,引き続き遅延等が生じないよう努めてまいる所存です。

2 権利行使価格の設定方法の変更

ご意見

  • 今回の権利行使価格の設定方法の見直しは,投資家の要望に応えた柔軟な対応である。【個人】
  • 権利行使価格500円刻みでは細かなデルタ調整等が行えないため使い勝手が悪かったので,今回の権利行使価格を250円刻みにする見直し案に全面的に賛成である。【個人】
  • 最近,ボラティリティが上昇することが多く,今後も継続する可能性が大きいため,新規設定及び追加設定(残存期間が3か月となる月の第二金曜日が到来していない限月取引に係るものに限る。)を500円刻みで上下10種類とし,それ以外の追加設定を250円刻みとして欲しい。【個人】
  • 権利行使価格の設定本数が多くなりすぎると,全ての権利行使価格の取引を見ることができなくなるし,流動性が分散するおそれがあると思う。残存日数が減少しプレミアムが1円になるような直近1限月のもののみ,権利行使価格を250円刻みとするのが良いのではないか。【個人】

大証の回答

  • 今後も見直し後の取引状況や多種・多様な市場参加者の皆様のご意見等を踏まえながら,市場参加者のニーズに応えた利便性向上に取り組んでまいります。

3 呼値(プレミアム)の単位の縮小

ご意見

  • 日経平均株価指数オプション取引の呼値の単位の縮小に賛成である。しかし,100円以下,少なくとも50円(又は30円)以下の呼値の単位も1円刻みにして欲しい。現状,プレミアム20円以上の価格帯でも5円のスプレッドで売り・買いがにらみ合ったまま約定に時間がかかっているが,これは20円と25円や50円と55円の価格帯でも10%から20%程度の変化率の差があるため,妥当と考えるプレミアムからの乖離が大きいためである。1円刻みにすれば,こうした状況は改善され取引がしやすくなることから,市場の活性化が期待できると思う。【個人】
  • 設定権利行使価格の刻みを非常に細かくすれば,ニア・ザ・マネーの権利行使価格と指数値の差の平均値が現行制度より小さくなり,絶対水準の小さいプレミアムの銘柄が現行制度より増えるので,呼値の単位を小さくする必要性はないと思う。【証券会社1社】

大証の回答

  • 今回の呼値の単位の縮小は,現行規則の下では,呼値について9円から10円への変化率は約11%であるのに対し,10円から15円への変化率が5倍の50%と開きが極端に大きく,閾値前後における取引の円滑な執行に支障が生じているとの声が市場参加者から多数寄せられていることを踏まえ,見直すこととしたものです。
    他方で,過去に同様のご意見を頂戴しました際にも回答させていただきましたとおり,呼値の単位の縮小には流動性の分散やシステム負荷の拡大への懸念も伴うため,多種・多様な市場参加者の皆様のコンセンサスを得ながら慎重に検討する必要があると考えています。当社としましては,今回の見直し後の取引状況や市場参加者の皆様からのご意見等を踏まえながら,更なる見直しが必要か検討してまいる所存です。

4 限月間スプレッド取引における呼値の単位の縮小

ご意見

  • 日経平均株価先物取引と日経225miniの呼値の単位を一緒の5円刻みにするのは理解できるが,日経225miniを1円刻みとする必要性が何故あるのか理解できない。海外の取引所の呼値の単位に合わせることを意図しているなら,日経平均株価先物取引の呼値の単位も1円刻みに変更すべきではないか。また,呼値の単位を1円刻みにすると,日経平均株価が20円,30円動くと板が見えなくなってしまうのではないか。板は上下40本見えるよう変更するのか。【個人】
  • 日経平均先物取引の呼値の単位を5円に変更(現行10円)するのは賛成だが,日経225miniの呼値の単位を1円に変更(現行5円)するのは細かくなり過ぎるため不要である。【個人】

大証の回答

  • 今回,呼値の単位を縮小するのは限月間スプレッド取引(※)のみであり,通常の日経平均株価先物取引や日経225mini(以下「通常の指数先物取引」という。)の呼値の単位は変更しませんのでご留意ください。限月間スプレッド取引の呼値の単位の縮小は,期近から期先限月取引へのポジションの乗換え(ロール・オーバー)をよりスムーズに行うため,通常の指数先物取引よりも小さい呼値の刻みで限月間スプレッド取引を行えるよう求める声が市場参加者から多数寄せられていることを踏まえた対応です。
  • (※)「限月間スプレッド取引」とは,異なる2つの限月間のスプレッドにより呼値を行う取引で,当該呼値について取引が成立したときは,2つの限月取引について,一方の売付け及び他方の買付けが同時に成立する取引のことを言います。当該取引は,中・長期のポジションを保有する市場参加者が,ロール・オーバーをスムーズに行うことができるよう,平成8年に導入した取引です。
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