規則改正新旧対照表

買収防衛策の導入に係る上場制度の整備等に伴う関連諸規則の一部改正について

 当所は,平成18 年2月21 日(火)から平成18 年3月6日(月)までの間,「買収防衛 策の導入に係る上場制度の整備等について(案)」に関するパブリック・コメントを募集しましたが,制度要綱を変更すべき意見がなかったことから,原案どおりとし,以下のとおり,関連諸規則の一部改正等を行うこととします。

1.  内容
  (1) 適時開示制度の強化
  • 株主・投資者に投資判断材料等を提供するため,発行価額にかかわらず,買収防衛策の導入・発動に伴う新株又は新株予約権の発行に係る適時開示を求めることとする。
    - 定款の重要性が高まっているため,定款変更の適時開示も求めることとする。


  • (2) 尊重義務の明示
  • 防衛策の導入にあたって尊重すべき事項を以下のとおり明らかにし,上場会社に当該事項の遵守を求めることとする。
  • 尊重義務
    内 容
    a.開示の十分性 買収防衛策に関して必要かつ十分な適時開示を行うこと
    b.透明性 買収防衛策の発動及び廃止の条件が経営者の恣意的な判断に依存するものでないこと
    c.流通市場への影響 株式の価格形成を著しく不安定にする要因その他投資者に不測の損害を与える要因を含む買収防衛策でないこと
    d.株主権の尊重 株主の権利内容及びその行使に配慮した内容の買収防衛策であること

    (3) 尊重義務違反に対する措置
  • 尊重義務の実効性を確保するため,尊重義務に違反する買収防衛策を導入する上場会社に対しては,実名公表措置を取ることとする。
  • また,株主の権利が不当に制限されていると当所が認めた場合において,6か月以内にその状態が解消されないときは,上場廃止措置を取ることとする。
  • なお,上場廃止対象は,以下の3つを含むものとする。
    a. ライツプランのうち,行使価額が時価よりも大幅に低い新株予約権を導入時点 の株主等に対し割り当てておくものの導入
    b. 株主総会で取締役の過半数の交代が決議された場合においても,なお廃止又は 不発動とすることができないライツプランの導入
    c. 拒否権付種類株式のうち,取締役の過半数の選解任その他の重要な事項について種類株主総会の決議を要する旨の定めがなされたものの発行に係る決議又は決定(会社の事業目的,拒否権付種類株式の発行目的,割当対象者の属性及び権利内容その他の条件に照らして,株主及び投資者の利益を侵害するおそれが少ないと当所が認める場合を除く)

  • 2. 施行日
       平成18年4月1日
    買収防衛策の導入に係る上場制度の整備等に伴う関連諸規則の一部改正新・旧規定対照表