CDSコンプレッション
コンプレッション
CDS取引におけるコンプレッションとは、同一の清算参加者において、売り買いが両建てでリスクが相殺されている債務負担済みのCDS取引を同時に解約することで、リスク量を変えることなくグロスの取引残高(件数、想定元本)の圧縮を行うことをいいます。
清算参加者においては、取引残高を圧縮することで、取引の管理上の負担の軽減や、レバレッジ比率の低減を図ることができます。
JSCCでは、清算参加者のニーズを踏まえ、下記の通りコンプレッションに関する制度を導入しており、当該制度の改善と継続実施に努めております。
2015年6月 コンプレッション制度の導入
2016年3月 コンプレッションの成立要件緩和(原取引の相手方の同意を不要に)
アドホック・コンプレッション制度の導入
コンプレッション制度
(1)コンプレッション対象取引の要件
JSCCは、コンプレッション対象銘柄に係る取引のうちコンプレッションの申込みがなされたものについて、以下のマッチング条件がすべて同一の場合に、同一の当事者を売り手とする取引及び買い手とする取引を合わせて解約します。
<マッチング条件>
・シリーズ(インデックスCDS取引の場合に限る。)
・参照組織(シングルネームCDS取引の場合に限る。)
・固定金利
・予定終了日
・CDS清算参加者又は清算委託者が申請書において設定する取引グループ区分
(2)コンプレッションに伴う新規債務負担
コンプレッション対象取引のうちマッチング条件がすべて同一の清算約定に係るポジションが売超(買超)となる場合には、その売超額(買超額)に相当する想定元本を有する取引を新たに債務負担します。
(3)コンプレッションの実施日
コンプレッションの実施日は、JSCCが都度決定し、あらかじめ清算参加者に通知します。実施日は原則として債務負担日の2営業日後とし、実施頻度は月1回程度を目安に、ニーズ等を踏まえて増減させます。
アドホック・コンプレッション制度
JSCCでは、上記の通常のコンプレッション制度に加え、清算参加者等の申込みに基づき随時コンプレッションを行うことができるアドホック・コンプレッション制度を導入しております。
毎当社営業日に清算参加者等よりアドホック・コンプレッションの申込みがなされたもののうち売・買が異なる2つの取引の組合せについて、以下のマッチング条件がすべて同一であることが確認できた場合に、申込日の翌営業日に解約が成立します。
<マッチング条件>
・シリーズ(インデックスCDS取引の場合に限る。)
・参照組織(シングルネームCDS取引の場合に限る。)
・固定金利
・予定終了日
・想定元本