マーケットニュース

2019/11/29 東証 特設注意市場銘柄の指定継続:(株)省電舎ホールディングス

 

以下のとおり、特設注意市場銘柄の指定を継続することにしましたので、お知らせします。

※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。

1.銘柄 株式会社省電舎ホールディングス 株式
(コード:1711、市場区分:市場第二部)
2.決定日 2019年11月29日(金)
  条文 有価証券上場規程第501条第4項第2号
(内部管理体制確認書を提出した上場会社において、内部管理体制等に問題があると認める場合に該当するため)
3.理由 株式会社省電舎ホールディングス(以下「同社」という。)は、2018年7月11日に不適切な会計処理に関する第三者委員会の調査報告書を開示し、同年8月10日に過去の決算短信等の訂正を開示しました。
これらにより、同社では、架空売上の計上等の不正な会計処理等が継続的に行われていたことが明らかになりました。また、同社の代表取締役経験者を含む複数の取締役が不正会計等に主体的に関与し、内部統制を無効化していたこと、同社の取締役管理本部長が同社子会社の営業や顧客交渉を担当するなど役員間の牽制が機能する体制ではなかったこと、全般統制及び業務処理統制に多数の不備があったこと等が認められました。
以上により、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められたことから、2018年9月1日に同社株式を特設注意市場銘柄に指定しました。
今般、当該指定から1年を経過した後に同社から提出された内部管理体制確認書の内容等を確認したところ、同社では、2019年2月14日に開示した改善計画に関し、経理体制の整備、会計監査人との連携の強化等、一定の取組みが行われていることが認められました。
しかしながら、同社では、以下の点が認められ、内部管理体制に関して更なる取組みを必要とする状況が存在しており、これらの改善に向けた取組みの進捗等についてなお確認する必要があると判断しました。
・ 役員間における牽制機能が人員体制等の面において十分でないこと
・ 社内規程の整備を進めているものの依然として未整備の規程があり、運用においても不備が認められること
・ 複数回にわたる有価証券報告書の訂正や、法律上必要な株主総会を開催しなかったなど、開示体制・法令遵守体制に不備が認められたこと
これらを踏まえると、同社の状況は内部管理体制等に問題があると認める場合に該当することから、同社株式について特設注意市場銘柄指定を継続することにしました。
なお、当該指定から1年6か月を経過した日(2020年3月1日)以後に、同社から再提出される内部管理体制確認書の内容等を確認し、内部管理体制等について改善がなされなかったと認められた場合は、同社株式は上場廃止となります。
特設注意市場銘柄指定状況
特設注意市場銘柄指定履歴

お問合せ

株式会社東京証券取引所 上場部 開示業務室 ディスクロージャー企画グループ
電話:03-3666-0141(代表)