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2020/11/13 東証 特設注意市場銘柄の指定継続:日本フォームサービス(株)

 

下記のとおり、特設注意市場銘柄の指定を継続することにしましたので、お知らせします。
※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。

1.銘柄 日本フォームサービス株式会社 株式
(コード:7869、市場区分:JASDAQスタンダード)
2.決定日 2020年11月13日(金)
  条文 有価証券上場規程第501条第4項第2号
(内部管理体制確認書を提出した上場会社において、内部管理体制等に問題があると認める場合に該当するため)
3.理由 日本フォームサービス株式会社(以下「同社」という。)は、2019年6月21日に不適切な会計処理に関する第三者委員会の調査報告書を開示し、同年6月26日及び7月26日に過去の決算短信等の訂正を開示しました。
これらにより、同社では、売上の前倒しや費用の繰延べによって利益を過大に計上するなどの不正な会計処理等が継続的に行われていたことが明らかになりました。また、本件は、同社の当時の代表取締役社長の指示の下で組織的に実行されており 全社的にコンプライアンス意識が著しく欠如していたこと、取締役会が会社法に違反し年3回しか開催されておらず代表取締役社長の指示のみで進行するなど取締役相互間の監督機能が欠如していたこと、監査役会は開催されていないなど全くその機能を果たしていなかったこと、内部監査が実施されておらずその体制も整備されていなかったこと等が認められました。
以上により、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められたことから、当取引所は、2019年8月8日に同社株式を特設注意市場銘柄に指定しました。
今般、当該指定から1年を経過した後に同社から当取引所に対して提出された内部管理体制確認書の内容等を確認したところ、同社では、2019年12月26日に開示した改善計画に関し、取締役会及び監査役会の正常化、内部監査体制の構築、コンプライアンス研修の継続実施や内部通報制度の整備等、一定の取組みが行われていることが認められました。
しかしながら、同社では、以下の点が認められ、内部管理体制に関して更なる取組みを必要とする状況が存在しており、これらの改善に向けた取組みの進捗等についてなお確認する必要があると判断しました。
・ 改善計画の中心である、同社の支配株主でもある当時の代表取締役社長による影響力の排除について、根本的な解決に至っていないこと
・ 不適切な会計処理に中心的に関与していた者が、依然として同社の事業運営の中核を担っていること
・ 社内規程の整備を行ったものの、運用において不備が認められること
・ 子会社における内部監査が十分に実施できていないこと
これらを踏まえると、同社の状況は内部管理体制等に問題があると認める場合に該当することから、同社株式について特設注意市場銘柄指定を継続することにしました。
なお、当該指定から1年6か月を経過した日(2021年2月8日)以後に、同社から再提出される内部管理体制確認書の内容等を確認し、内部管理体制等について改善がなされなかったと認められた場合は、同社株式は上場廃止となります。
特設注意市場銘柄指定状況
特設注意市場銘柄指定履歴

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