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2021/04/28 東証 特設注意市場銘柄の指定解除:ユー・エム・シー・エレクトロニクス(株)

 

以下のとおり、特設注意市場銘柄の指定を解除することとしましたので、お知らせします。

※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。

1.銘柄 ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社 株式
(コード:6615、市場区分:市場第一部)
2.特設注意市場銘柄指定解除日 2021年4月29日(木)
  条文 有価証券上場規程第501条第4項第1号
(内部管理体制確認書の内容等に基づき内部管理体制等に問題があると認められない場合に該当するため)
3.理由 ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社(以下「同社」という。)は、2019年10月28日に不適切な会計処理に関する外部調査委員会の調査報告書及び過年度の決算短信等の訂正を開示しました。
これらにより、同社の中国子会社グループ等多数の海外拠点において、同社元取締役副社長2名の関与の下、売上及び在庫の水増し、費用の繰延等の多種多様な手法により、利益を過大に計上する不適切な会計処理が、継続的かつ組織的に行われていたことが明らかになりました。その背景として、
・創業家出身の元代表取締役社長が過大な業績目標の必達を強要するなど、コンプライアンス意識が著しく欠如していたこと
・元取締役副社長2名が、過大な業績目標の達成を目的として、不適切な会計処理を指示又は容認するなど、内部統制を無効化していたこと
・取締役会及び監査役会が元代表取締役社長らに対する監督を十分に果たしておらず、ガバナンスの機能不全が恒常化していたこと
・予算及び人員の不足により管理部門が適切に機能しない状態が継続し、内部監査も形骸化していたこと
などが認められました。
以上により、内部管理体制等について速やかな改善を求めるために、2019年12月19日に同社株式を特設注意市場銘柄に指定しました。
今般、当該指定から1年を経過した後に同社から提出された内部管理体制確認書の内容等を確認したところ、同社では、
・役員構成の大幅な見直しと監査等委員会設置会社への移行によるガバナンス機能の抜本的な見直し
・コンプライアンス意識の醸成を目的とした役職員に対する研修
・合理的な業績目標に基づく予算策定及び適切な予算管理を行う体制の整備
・管理部門の再構成、連結決算等に係る業務フローの見直し等による適切な業務執行体制の整備・運用
・内部監査部門の増員、計画的な内部監査の実施、監査等委員会及び会計監査人との定期的な情報連携
等、改善に向けた取組みが行われていることが認められました。また、これ以外にも、相応の内部管理体制が構築、運用されていることが認められました。
よって、同社の内部管理体制等に問題があると認められないため、同社株式について特設注意市場銘柄の指定を解除することにしました。
特設注意市場銘柄指定状況
特設注意市場銘柄指定履歴

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