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2025/10/27 東証 特別注意銘柄の指定:ニデック(株)
以下のとおり、特別注意銘柄に指定することにしましたので、お知らせします。
※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。
| 1.銘柄 | ニデック株式会社 株式 (コード:6594、市場区分:プライム市場) |
| 2.特別注意銘柄指定日 | 2025年10月28日(火) |
| 理由 (関連条項) |
上場会社の財務諸表等に添付される監査報告書等において意見不表明等が記載され、内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められるため (有価証券上場規程第503条第1項第2号b) |
| 3.理由の詳細 | ニデック株式会社(以下「同社」という。)は、2025年6月27日に、イタリア子会社における貿易取引上の問題等についての調査のため2025年3月期有価証券報告書の提出期限を同年9月26日まで延長した旨の開示を、同年9月3日に、新たに見つかった中国子会社における購買一時金に関する不適切な会計処理の疑義及び同社やグループ会社において各々の経営陣の関与又は認識の下で資産の評価減の時期を恣意的に検討していた疑義の調査のため第三者委員会を設置した旨の開示を行いました。 同社は、その後同年9月26日に、「有価証券報告書等に関する重要なお知らせ」として第三者委員会による調査等は継続中であり、その影響を連結財務諸表等に反映していない状況で同有価証券報告書を提出した旨並びに内部統制に重要な不備があった旨の開示を、また、「意見の表明をしない」旨が記載された監査報告書を添付した同有価証券報告書の提出を行いました。 これらの開示及び提出等により、以下の事項が明らかとなりました。 ・同有価証券報告書について、提出期限を約3か月延長したにもかかわらず「意見の表明をしない」旨が記載された監査報告書を添付して提出しており、過年度決算訂正のおそれも含め、適正な決算内容を開示できていない状態が継続していること ・最初の問題の発覚以降、調査の追加を繰り返す事態となっており、相応の期間が経過した現時点においても第三者委員会の調査等の終了時期が不明なままで、決算スケジュールがいつ頃正常な状態に回復するのかの見通しを投資者に対して示せていないこと ・第三者委員会の調査が完了していない現時点においても、既に全社的な内部統制(情報と伝達)と経理決算プロセスに係る内部統制の不備が検出されており、同社の財務報告に潜在的に重要な影響を及ぼす可能性が高いと考えられることから開示すべき重要な不備に該当すると同社が判断していること 本件は、投資者が適切な投資判断を行うにあたっての前提となる有価証券報告書の財務諸表等に添付される監査報告書の監査意見が意見不表明となったものであり、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特別注意銘柄に指定することとします。 なお、同社の第三者委員会の調査は継続している状況であり、その調査結果によって、今後新たな事実の判明や過年度の決算内容の訂正の可能性があることから、日本取引所自主規制法人は、同社に対する会社情報の開示に係る審査及び実効性の確保に係る審査を継続します。同社に新たな問題が判明した場合には、追加的な措置等を講じる場合があります。 |
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