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マーケットニュース

2026/06/18 東証 宣誓書違反による再審査に係る猶予期間入り及び上場契約違約金の徴求:(株)I-ne

 

以下のとおり、宣誓書違反による再審査に係る猶予期間に入ることとなり、また、上場契約違約金の徴求を行うことにしましたので、お知らせします。

※本件は、日本取引所自主規制法人の審査結果に基づき決定したものです。

1.銘柄 株式会社I-ne 株式
(コード:4933、市場区分:プライム市場)
2.再審査に係る猶予期間 2026年6月18日(木)から2027年6月18日(金)まで
  理由
  (関連条項)
市場区分の変更申請に係る宣誓書において宣誓した事項に違反し、市場区分の変更に係る基準に適合していなかったと当取引所が認めた場合に該当するため
(有価証券上場規程第601条第1項第10号b)
3.上場契約違約金金額 3,360万円
  理由
  (関連条項)
市場区分の変更申請に係る宣誓書において宣誓した事項に違反し、当取引所の市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められるため
(有価証券上場規程第509条第1項第3号)
4.理由の詳細 株式会社I-ne(以下「同社」という。)は、2026年4月24日、過年度の商標権譲受取引を実施した相手となる会社(以下「本件取引先」という。)が同社の連結子会社又は関連当事者であったのではないかとの疑義(以下「本件疑義」という。)に関する特別調査委員会の調査報告書を開示しました。
これにより、同社の代表取締役社長が本件取引先の設立や運営のために本件取引先の代表取締役に対して個人的に多額の融資を行っていただけでなく、本件取引先の事業の方針等の重要な意思決定を支配していたことなどから、本件取引先が同社の関連当事者であったこと、また、商標権譲受取引が同社の関連当事者取引として注記すべきであったことが明らかになりました。加えて、同社の代表取締役社長をはじめとする複数の執行役員やその部下が関与して、取締役会、監査等委員会及び会計監査人に対して、同社の代表取締役社長の意向を踏まえ、本件取引先でブランド開発を行って事業が軌道に乗れば買い戻すことを想定しつつ本件取引先を設立した経緯、同社の代表取締役社長による本件取引先の代表取締役への融資、及び本件取引先への関与の実態について、事実と異なる説明を行っていたこと(以下「本件」という。)が判明しました。
さらに、日本取引所自主規制法人から同社に対する照会の結果、同社は2023年9月に当取引所プライム市場に市場区分を変更しており、当取引所に提出する書類がすべて真実である旨の宣誓書を提出していたにもかかわらず、同社の代表取締役社長や執行役員は本件を認識していながら、商標権として譲り受けたブランドの立ち上げや本件取引先の設立の経緯、同社の代表取締役社長からの融資金額や債権債務関係の解消方法について事実と異なる内容の回答を行ったうえで市場区分の変更承認を得ていたことも明らかになり、本件が行われた原因の解消に向けた十分な是正措置が行われない限り、当取引所プライム市場への市場区分の変更審査における実質基準(企業経営の健全性、企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性の観点)を充足しない事案であったことが認められました。

これらの背景として、主に以下の点が認められました。
・ 同社の代表取締役社長をはじめとする経営幹部に、上場会社の取締役会において正しい情報を提供した上で審議を行い決議を経ることの重要性や、正しい情報を提供した上で会計監査を受けることの重要性といった、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な理解が乏しかったことに加え、利益相反取引管理、情報管理等の各種コンプライアンス制度の重要性に関する認識・意識の不足が認められること。
・ 取締役会や監査等委員会において、執行側より本件に関する説明を受け、取締役監査等委員は執行側に対し適切な問題意識から直接確認を行い、また自ら外部の専門家に照会する等の対応を行っているものの、取締役監査等委員が執行側から独立した立場で情報を検証するための組織的・制度的な仕組みは十分には整備されていなかったこと。
・ 関連当事者取引の管理について、これに特化した独立の規程は制定されておらず、捕捉すべき関連当事者の範囲も不正確なまま運用していたこと。
・ 商標権譲受取引の不透明性に違和感を持つ従業員が存在していたが、かかる違和感がエスカレーションされておらず、実効的な内部通報制度が整備されていなかったこと。
・ 本件疑義に関する調査開始前に代表取締役社長を含む複数の経営幹部が証拠となりうる複数の電子データを削除するなど、関与者のコンプライアンス意識に問題が認められただけでなく、疑義の発覚した会社として適正な会社情報の開示に向けて積極的に事実の解明に取り組んでいなかったこと。

以上のとおり、市場区分の変更申請時の宣誓書違反及び市場区分の変更審査基準への不適合が認められること、加えて同社において上記背景の下で本件が発生しており、同社の代表取締役社長及び執行役員は本件を認識しながら市場区分の変更審査に対応し、宣誓書違反に至った点を踏まえると、同社について当取引所プライム市場への新規上場基準に準じた基準に適合しているかどうかの審査の対象とすることとし、同社株式は再審査に係る猶予期間に入ります。
また、同社が、市場区分の変更審査時に宣誓書に違反していながら市場区分の変更承認を得ていたことは、当取引所市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められることから、同社に対して、上場契約違約金の支払いを求めることとします。
  • 同社が猶予期間内にプライム市場の新規上場基準に準じた基準に適合するかどうかの審査申請を行った場合、当該基準に適合したときは、同社株式の上場が継続されることとなります。当該基準に適合しないときは、上場廃止となります。
  • 同社が猶予期間内にスタンダード市場又はグロース市場への市場区分の変更申請を行った場合、当該市場区分の変更の承認を受けたときは、(注1)にかかわらず、変更後の市場区分において、同社株式の上場が継続されることとなります(その場合は、(注1)の審査は不要になります。)。

お問合せ

株式会社東京証券取引所 上場部 開示業務室 ディスクロージャー企画グループ
電話:03-3666-0141(代表)