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TSE教育ホットライン

Vol.366「連載第七回「歴史の中の市場と証券」」

王朝権力と経済権益(市場権益)を握った寺社勢力などとの関係は、平清盛の日宋貿易によって一時的に大きく揺らぎます。
平清盛は武士階級でありながら王朝権力を抑え、かつ、新たな経済権益を創出してこれを握ったわけです。
しかし、清盛の死後このシステムは崩壊し、没落した王朝権力に変わり、政治権力を握った鎌倉幕府と寺社勢力は、鎌倉時代初期には旧来の共存関係になります。

北条執権家の下で次第に政治的な安定を強めた鎌倉幕府は、13世紀ごろには、負債で苦しむ御家人を救済するために、徳政令という債権者に対する債権放棄を命ずる法令を発布するようになります。
一方で、鎌倉幕府は禅宗を中心に寺社勢力を保護し、多くの武士が禅宗に帰依するなど、政治勢力と経済勢力(市場)といった二重構造は維持されていました。

(金融リテラシーサポート部 石田 慈宏)

【東証マネ部!】今月の注目記事!!

「投資・資産運用」について学んでいますか?

全国の会社員1000人以上を対象にしたアンケート記事です。投資についてどのようなことを学んでみたいか、投資にどれくらいのお金をまわせそうかなどを聞いています。
ほかの記事に比べてよく見られていたことから、投資への関心が高まっていて、周りがどうしているのか気になっている様子がうかがえます。
新年度を迎え、気持ち新たにという方も多いと思いますが、記事を参考に投資について考える機会にしてみてはいかがでしょうか。

最近の株式市場の動向

早いもので、今年も4月になり新年度入りしました。学校や職場でも活気づいてきたのではないでしょうか。
そして来月には、コロナに対する規制も一層緩和され、様々な場所で、ますます賑わいが戻ってくるのではないかと思います。
今回は先月3月以降の東京株式市場の動向について、簡単に市況を振り返ってみます。

2023年3月の株式市場は、月の初めは、中国の水際対策緩和を受けてのインバウンド需要の回復期待などが好感され、幅広く買われて株価は大幅高となりました。
その後月中には、米シリコンバレー銀行の経営破綻をきっかけに、欧米での金融不安を背景とした欧米株式市場での下落などから、東京市場も大幅安となりました。
そして月末にかけては、新規に続けて経営不安にとなる金融機関も現れず、世界的に金融システムに対する不安感も後退したことなどから米国株式市場で上昇し、東京市場でも安心感から買われて、前月末比で上昇して終わりました。    
4月になっても、いったん下落したものの、上昇基調が続いています。

先月3月1か月間について、TOPIXで見た上昇率は+0.51%、
上昇した主な業種は、電気機器、医薬品、卸売株で、下落した主な業種は、保険、銀行、海運株でした。

また、昨年末からの比較では、3月末のTOPIXで見た上昇率は+5.91%、
上昇した主な業種は、鉄鋼、電気機器、ゴム製品株で、下落した主な業種は、保険、水産農林、銀行株でした。

次号以降も、定期的に配信します。学校の授業等で参考にしていただけたら幸いです。