東証を知る for STUDENTS 東証を知る for STUDENTS

東証のしごと

東京証券取引所の役割は、公平で信頼でき、使いやすく分かりやすい市場を提供することです。投資家のみなさんが安心して取引を行うことができ、上場会社が安定した資金調達(お金を集めること)ができるような市場作りを目指しています。
このような市場を作るための仕事をいくつか紹介します。

マーケット

証券会社からの注文に、不自然な点や異常な点がないかなど、日々、リアルタイムで監視を行っています。常に売買に影響をおよぼす情報を収集し、株価変動の要因を調べています。証券会社から間違った注文が発注された場合は、注文の確認をしたり、売買を停止したりすることもあります。また、1日の取引が終わると、その日の取引の整理や分析などを行います。

株式に関する情報を監視し、市場の安全性や信頼性を守る仕事です。

 株式の売買の情報に加え、ニュースや新聞など、様々な情報をリアルタイムで監視しています。その際、間違った注文や投資家の判断に大きな影響をおよぼす情報があれば、株式の売買を停止します。刻々と更新される情報に即座に対応しなければならないこの仕事には素速さと正確さが求められるため、常に緊張感を持って仕事に取り組んでいます。みなさんが安心して投資できる市場を運営するこの仕事は、やりがいがある上に、様々な情報を通じて株式市場について幅広く学べる点がとても魅力的です。

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取引のチェック

 売買審査部門では、ルールにしたがって、売買が適正に行われているかどうかについてチェックをしています。例えば、わざと株価を変動させる行為(相場操縦取引)や、まだ世の中に発表されていない情報を利用した株式の売買行為(インサイダー取引)などが行われていないかを調査・分析します。調査・分析した案件の数は年間約3,000件にものぼります。

ルールにしたがって売買が適正に行われているかをチェックする仕事です。


投資家のみなさんが市場で安心して取引できるよう、私たちは毎日の取引を調査・分析しています。
ルール違反の取引をする人がいると、きちんとルールを守って取引をしている人が損をしたり、迷惑がかかったりするからです。膨大な取引の中からルール違反の取引を見つけ出すことは、時間と労力がかかるなど大変なこともありますが、私たちの市場で投資家のみなさんの大切なお金を使って取引してもらうためには、なくてはならない仕事だと思っています。

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上場の審査

証券取引所では、上場を希望する会社に対して、上場の審査を行います。企業の成長性や、安定した経営を行うことができるか、また、株主にとって重要な情報を会社が正確かつ速やかに公表することができるかなどを調べます。 たくさんの条件をクリアして、会社は株式を上場し、証券取引所で売買を行うことができるようになります。

上場を希望する会社がルールを守っているかどうかを審査する仕事です。

証券取引所に株式を上場させるためには、会社は一定のルールを守る必要があります。もしルールを守っていない会社が上場し、問題が起きてしまうと、その会社の株価は意図せず大きく下がり、投資をした株主は損をしてしまうかもしれません。また、そのような会社が上場している市場には誰も投資をしたがらなくなり、活力が失われてしまう可能性もあります。
投資家のみなさんが安心して投資できる市場を作り、市場や経済の活性化に貢献するということが、私の仕事の使命であり、やりがいになっています。

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システム

東京証券取引所で行われる売買は大半がコンピューターによって行われています。投資家のみなさんに安心して取引してもらうために、より良いシステム作りを日々目指しています。

投資家のみなさんの「こんな取引がしたい」を実現することが仕事です。


東京証券取引所では、多い日では約1億件もの株式の取引が行われます。その取引を担うシステムをarrowheadと呼んでいます。arrowheadは、「絶対に止めることができない」システムでありながら、世界中の投資家のみなさんの様々な「やりたい」を実現するために、より良く変えていかなければなりません。市場に求められることは常に変化しており、arrowheadも市場とともに変化する必要があります。
時代に合わせてarrowheadを成長させるため、日々挑戦していくことが私たちの仕事です。

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証券会社等のチェック

証券会社は証券取引所で取引をする資格を持っています。証券会社がきちんとルールを守って営業しているのかや、証券会社自身の安定性を定期的にチェックしています。

証券取引所に参加している証券会社が、安心して取引することのできる会社であるかどうかをチェックする仕事です。

安心して取引することのできる証券会社であるかどうかを調査するため、毎月、各証券会社が提出した書類を確認するとともに、3年に1回、各証券会社に数週間滞在し、担当者への聴き取り調査をしながら、使用しているシステムや保管している書類を実際に確認しています。
何か問題点があった場合には、管理体制を向上させるための指導を行うとともに、調査完了から半年後に、本当に改善が行なわれたかどうか確認しています。


証券会社の役職員から、あまり歓迎されない仕事ですが、「指導を受けたおかげで管理体制が充実した。」「会社全体でルールを守ろうという意識が高まった。」などと感謝されたときは、苦労が報われた気がします。

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株式とお金の決済

株式が売買された後、株式とお金を交換することを決済といいます。1日に約5~6億株件の決済が行われており、多くの処理を他の機関と協力して確実に行うためのしくみを提供しています。

誰もが安心して取引を行えるよう、決済の視点から使いやすいサービスを整える仕事です。

株式などの金融商品の取引は、「売る・買う」で終わるわけではありません。株式を例にすると、株式を買う人は、買いたい分の代金を支払い、株式を受け取ることができます。反対に売る人は売りたい株式を渡し、その代金を受け取ることができます。このことを「決済」といいます。私たちが提供しているサービスでは、買う人と売る人の間に入り、お互いの決済が確実に行われることを保証します。そのため、投資家のみなさんは、「株式や代金を受け取れないかもしれない」という不安を感じることなく、安心して取引を行うことが出来ます。社内外の多くの方々と力を合せ、必要なルールの整備をし、より便利で信頼できる決済サービスを作り上げていくことにやりがいを感じます。

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証券取引所の仕事について