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TSE教育ホットライン

Vol.296 上場会社分析シリーズ(第1弾)日本の食卓を支える漁業・水産業(前編)

「TSE教育ホットライン」では、これまでも教員の皆様に株式学習ゲームをはじめ授業の中でご利用いただく様々な経済ニュースをお届けしてきました。
このたび、内容を刷新し、上場会社を題材にその業界や背景にある社会・経済の動きについても解説してきたいと思います。
より具体的・実践的にお伝えいたしますので授業などにお使いください。


四方を海に囲まれた我が国において、漁業・水産業は古くから身近な産業として活躍してきました。
食卓には刺身、焼き魚・煮魚といった数々の魚料理が並ぶほか、
加工食品である缶詰や冷凍食品もスーパー・コンビニの定番商品でもありますし、レストランには業務用として拡大しています。

農水省による「水産白書」によれば、「肉食文化の拡大や少子化」により、我が国の魚の消費量は減少傾向にあります。
一方、海外においては、流通技術の向上や人件費の安い国への加工場への移転、
貿易自由化を背景とする食品流通の国際化や健康志向の高まりによる食生活に対するニーズの変化により魚の需要が高まっています。
欧米、さらには経済発展著しいアジア諸国における日本食ブームはまさにその象徴です。

現在、東証には水産業として4社が上場しています。
各社の業績は様々ですが、今回はマルハニチロ株式会社に注目したいと思います。
同社はここ数年順調に株価が値上がりしており、2015年3月末1,694円→2016年3月末2,099円→2017年3月末3,370円となっています。
上昇の要因として利益が順調に拡大していることが考えられます。
会社の本業により得た利益である「営業利益」を見てみると好調に推移しており、
2015年度決算:8,686百万円→同2016年度:16,972百万円→同2017年度:26,308百万円となっています。

次回の配信では、近年同社が利益を伸ばしてきた要因を決算発表資料などから読み解くとともに、
わが国における社会変化との関係について考えていきたいと思います。

(金融リテラシーサポート部 斎藤 史貴)

金融広報中央委員会「先生のための金融教育セミナー」のご案内

児童、生徒や学生にお金との正しい関係を伝え、現実社会を生きる力を育むために、金融教育について考えてみませんか。
金融広報中央委員会では「先生のための金融教育セミナー」を日本教育会館にて開催します。
8月7日(月)は小学校・中学校向け、8月17日(木)は高等学校・大学向けのセミナーです。

午前中は、「次期学習指導要領が求める児童・生徒像と金融教育」というテーマでの有識者によるパネルディスカッション、
午後の分科会では、金融教育に熱心に取り組まれている先生方による実践事例の紹介とワークショップを行います。

例年、多数のお申込みを頂いている付属プログラム(日本銀行の見学)も開催します。
先生方のご参加を心よりお待ちしています。

金融広報中央委員会 作文・小論文コンクールのご案内

社会が複雑になる中、子供たちには、生活や社会について自ら考え、判断し、行動する力を身に付けることが求められています。
金融教育は、このような力を養い、子供たちの「生きる力」を育むことにつながります。
教科・領域を問わず、子供たちや地域の特性を取り入れた学校での実践やこれまでの経験に基づく提言をお寄せください。ご応募をお待ちしております。

<第14回金融教育に関する小論文・実践報告コンクール>
応募資格:幼稚園教諭、小学校・中学校・高等学校等教員、教職課程在籍または教職を目指す大学生、大学院生、大学教官等研究者
募集部門:小論文部門、実践報告部門、研究校部門
賞   :特賞1編(賞状と賞金30万円)、優秀賞 各部門2編(賞状と賞金10万円)ほか
募集締切:2017年9月30日消印有効

中学生、高校生・高等専門学校生等を対象とするコンクールも開催しています。
授業で作文・小論文の糸口となる題材を取り上げ、夏休みの課題としていただき、学校でまとめてご応募ください。

<第50回「おかねの作文」コンクール(中学生対象)>
募集締め切り:2017年9月20日消印有効

<第15回「金融と経済を考える」高校生小論文コンクール(高校生等対象)>
募集締め切り:2017年9月20日消印有効