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TSE教育ホットライン

Vol.334 連載企画第五回「金融リテラシーと投資行動との間の因果関係①」

日本人の金融リテラシーと資産形成に関する国際比較に関する論点考察
第五回は「金融リテラシーと投資行動との間の因果関係①」です。


前回までは、各国の金融リテラシーの相対的水準は調査方法によって結果が歪みやすいこと、ただ日本の金融リテラシーの相対的水準は、特段に高いグループに所属しているとは言えないことを説明しました。今回は、そもそもなぜ、金融リテラシーを高めたいと考えられているのかについて説明します。

一言でいえば金融リテラシーの高さが、各国国民の投資行動に影響を与えていると考えられているからです。それは、各国国民の資産形成に影響を与え、それが最終的には各国の社会福祉政策にとって、財政的な影響に繋がると考えられているからです。したがって、各国の金融リテラシー水準とその国民の投資行動との比較は、主に、その国民の家計における金融資産の内訳の差と紐づけて説明されることが多くなります。

典型的なものが、日米欧での金融資産全体におけるリスク性資産(株式や投資信託など)の割合比較です。日本では、リスク性資産割合が10%~15%程度なのに対し、米国では30%~45%程度、欧州ではその中間位である、というものです。日本の金融資産における現金預金率の高さ、つまりリスク性資産割合の低さは、日本人の金融リテラシー水準が低いからだ、というわけです。

しかし、前回までに日本の金融リテラシーの相対的水準は、米国より低いとは言えないのではないか、という事を説明しました。そうすると、日米の家計における金融資産の内訳の違いを、金融リテラシー水準で説明できそうにありません。本当に、金融資産の家計における金融資産の内訳は、各国の金融リテラシーの高さと関係があるのでしょうか?

次回は、その点を日米欧以外の各国の金融資産の内訳を用いて説明します。


(金融リテラシーサポート部 石田 慈宏)

動画紹介①「教えて藤野さん!『投資で世の中は変えられる?』」

前回(333号)でご案内したWebトークライブへ、ご参加いただきありがとうございました。本トークライブの模様を公開いたしました。レオス・キャピタルワークス株式会社、藤野英人氏を講師に開催したWebトークライブです。藤野さんと学生で大激論?「投資?全然わかんない!」という方、ぜひご覧下さい!


【JPXアカデミーオンライン講座 特別編「教えて藤野さん!『投資で世の中は変えられる?』」】

・開催日時
 2020/09/04 (金)

・ゲスト
 レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役会長兼社長・最高投資責任者(CIO)
  藤野 英人 氏
 学生投資連合USICの皆さん

・公開動画(JPX公式YouTubeチャンネル内)
 動画はこちら

動画紹介②「親子で学ぼう!東証のお仕事紹介」

キッズチャレンジオンライン(※)とコラボレーションした動画を公開しました。「株式ってなんだろう?」「東証ってどんな会社?」といった疑問にお答えする内容となっています。小中学生を中心に親子でぜひご覧ください。東証内見学施設の様子も見ることができます。


【親子で学ぼう!東証のお仕事紹介】

・公開動画(JPX公式YouTubeチャンネル内)
 動画はこちら


(※)主催:一般財団法人 仁泉指導会 
 詳細はこちら

記事紹介「歴史的な視点で経済や市場を学ぶ」

Webサイト「東証マネ部!」の記事を紹介いたします。

証券やデリバティブ商品を売買できる市場(しじょう)。その仕組みができた背景や、経済にどのような役割を果たしているのか等について解説いたします。
ページはこちら


2020/09/02(水)公開

【第4回】市場で争う戦国武将達 ~信長の市場振興~(前編)
【第4回】市場で争う戦国武将達 ~信長の市場振興~(後編)