教育支援プログラム for TEACHERS / PARENTS 教育支援プログラム for TEACHERS / PARENTS

TSE教育ホットライン

Vol.345 連載第四回「澁澤栄一と東京株式取引所」

今、NHKの大河ドラマをご覧になっている方には、ちょうど澁澤栄一が一橋家の家臣になって活躍しているところかもしれません。
ドラマでは栄一の心情を細やかに描いていますが、ドラマをご覧になっていない方の為に説明しますと、栄一にとっては、大言壮語を吐いて自分が満足するだけで世の中が変わらないことが一番の論外で、実際に世の中を変える事ができる大きな力を結集することが水戸学的な正しい行いでした。
ですから、一橋家の家臣になり、その家臣採用の仕事に精をだすのも、それが栄一にとって世の中を変える事ができるベストプラクティクスだったのです。
栄一が他の大河ドラマのヒーロー像と少し異なると筆者が感じるのは、栄一は自分が突っ走って世の中を変える人ではなく、自分と一緒に世の中を変える仲間を増やす事を大切にした人だという事です。
結局、この考え方が、栄一の合本思想の根底になり、やがて、資本を皆で出し合って会社という株式会社制度、そして株式会社そのものを日本に作っていく際にも、会社は世の中をよくする為に皆が協力する組織という風に栄一は考えていくことになります。
栄一は、特に、その要となる組織(会社)が、銀行と取引所だと考えるようになるのですが、その考えを持つ大きなきっかけになったのが、この一橋時代のある体験でした。
次回はその体験について、お話したいと思います。

(金融リテラシーサポート部 石田 慈宏)

<先生のための「夏休み経済教室」>お申込開始のお知らせ

今年度も<先生のための「夏休み経済教室」>を開催いたします。
開催日時:8月13日(金)、8月16日(月)各日13:45~16:00
今回はライブ配信を予定しております。

本セミナーは経済教育ネットワークと共催で、今年度で13年目を迎えました。
今回も教材研究や授業に生かせるプログラムをご用意しております。
ご担当教科に関わらず、ご興味のある方などお誘い合わせの上奮ってご参加ください。