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活動レポート

2021.02.05   東京都     経済教室
大学生によるプレゼンテーション大会

JPXが提供する大学生向け教育プログラムを受講された大学生の皆様の中から有志の方が、下記2つのテーマのいずれかに基づき、プレゼンテーションを行いました。

【発表テーマ 】
テーマ1:人生100 年時代の長期投資を考える
     「人生やり直し体験」を踏まえ、過去10年以上投資を行っていた場合の分析・考察を行いました
     「人生やり直し体験」はこちら
      ※ 過去の株価データを用いて「一括投資」と「積立投資」を体験できます
テーマ2:上場企業の分析を通して、その将来性を考える
     同業種の複数社を株価変動、事業分野を踏まえた分析・考察を行いました

【開催概要】
開催日 :2021年2月5日(金)
方法  :オンライン(Zoom、YouTube)

【プログラム内容】
・主催者挨拶 (株)東京証券取引所 金融リテラシーサポート部長 増田剛
・レクチャー「人生と投資」
 講師:(株)東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 課長 石田慈宏
・大学生によるプレゼンテーションⅠ:6発表
・【休憩】~東証バーチャル施設見学案内(ライブ)~
・大学生によるプレゼンテーションⅡ:5発表
・参加者および視聴者による投票、各賞発表、閉会にあたって

主催者挨拶

主催者挨拶
増田 剛(東京証券取引所 金融リテラシーサポート部長)

大学生の皆さん、本イベントにご参加くださり誠にありがとうございます。

本イベントには、金融リテラシーの向上という目的があります。
金融リテラシーとは、「生きる力」です。
金融リテラシーの向上については、特に若いうちから学び、身に着けることが重要であり、学生時代に経済について学ぶ機会のない学生さんも、本イベントを通じて"金融リテラシーとは何ぞや"ということを理解し、これからの人生の選択肢における判断を有益なものにしてください。

本年度の大学の講義では、新型コロナウイルス感染症の対策として取られているオンライン授業に皆さん慣れられたと思いますが、対面とは違う環境では、発信者は更なる発信力が求められ、聞き手は更なる傾聴力が必要になってくると思います。

本プレゼンテーション大会で得た知識をご友人などにも共有し、金融リテラシーを深めるきっかけとして活用していただければ幸いです。
皆さんのご検討をお祈りしております。

講演

レクチャー:人生と投資(経済的な考え方をベースに)
石田 慈宏(東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 課長、横浜国立大学経営学部非常勤講師)

大学生による発表

最優秀賞

慶應義塾大学 姚 しょうほう さん
人生と投資の意味について、いろいろ勉強しました。商品の効用、人生の効用、投資と投機などのテーマについて、学生と主催者が発表しました。とくに、最後の組がpythonを使って、シミュレーションをしました。非常に新鮮な話で、刺激を受けました。

優秀賞①

横浜国立大学 発表チーム代表 須藤 佑介さん
私は株式投資というものは行ったことはありませんが、大学のJPXさんとの連携講座から、漠然としたイメージだった投資に関して調べてみようと思い、この大会に参加しました。大会では、投資について多様な観点から真摯に学ぶ学生が多く、大変良い刺激を受けることが出来ました。

横浜国立大学 下川 航平 さん
「投資」というなんだかよくわからない、だけどもいつかは考えなければいいけないものについて触れることのできる良い機会でした。まだまだ投資や企業分析に関する知識は乏しいですが、今後も継続して学んでいけたらなと思います。

横浜国立大学 ジュ イェスル さん(一部抜粋)
経済を専攻しているものの、もっと踏み込んだ勉強、より多くの経験を求めていたところ、JPX主催の大学生投資プレゼン大会に参加させていただきました。
コロナ時代になった後、未来に対する漠然とした不安感でとても悩んでいました。人生100年時代においてこれからどう生きていくべきかについて考えた結果、自然に投資に対する興味が芽生えました。様々な投資関連の授業と動画を見て、これからの人生を準備するためには投資が不可欠だと思うようになり、今回の大会に参加いたしました。とても分かりやすい説明や投資についての価値観などが大変勉強になりました。本当にありがとうございました。


慶應義塾大学 ソン ハナ さん
投機と投資の違いをはっきりさせることによって漠然とした株式への偏見を無くす機会になりました。

優秀賞②

東京理科大学 柴田 萌栞 さん
今回のプレゼン大会は、このコロナ禍でも他大学の人と交流できる、とても貴重な時間でした。自分で分析をしてみたり他の人の発表を聞いたりすることで、証券投資についての知識をより深めることができたのと同時に、考え方の視野を広げることができました。

JPX賞①

横浜国立大学 発表チーム代表 吉村 具倫 さん
特定の企業について、1ヶ月近くに渡って深く分析する機会は少ないため、企業そのものへの理解が深まったのは勿論、分析方法やプレゼンの作り方など横断的に様々な知識が身につきました。ここで得たことを就活や他の大会でも活かしていければなと思います。ありがとうございました。

横浜国立大学 渡辺 葵雛 さん
友人に誘われて参加を決めたのですが、1つの企業に対してアプローチの仕方、考え方がそれぞれ異なっていて新しい視点を得られました。発表時は緊張より自分達の考えを発表できる嬉しさのが強く楽しさすら感じました。投資についての考えを今後も深めていきたいです。

その他メンバー 横浜国立大学 横野 佑一郎 さん

JPX賞②

東京理科大学 吉川 紫 さん
他の方の発表を伺い、気付かなかった観点からの分析に触れ、非常に刺激を受けました。また、証券市場をより身近に感じるようになると同時に、将来この分野に関わりたいと思うようになりました。ありがとうございました。

グッドプレゼン賞①

慶應義塾大学 入江 英寿 さん
レクチャー、他の学生の発表を通じて様々な意見・考えに触れることができ、多くの学びを得られました。また、証券投資に対して今まで以上に柔軟かつ多面的に考えることができるようにもなりました。

グッドプレゼン賞②

上智大学 福島 慶悦 さん
他の参加者の発表を聞いて会社分析や長期投資の分析について学ぶことができた。特に他大学の先輩たちの発表と質疑応答から、分析方法や考察の仕方について新たに学ぶことができ、とても良い機会でした。また、石田さんによるプレゼンから、投資とは何かについて根本的なところから考え直すことができました。

金融リテラシー部門賞①

上智大学 佐塚 真紀 さん
今回はこのような場を設けて頂きありがとうございました。コロナ禍の中で一年間大学に行くことができず、発表の機会は失われていたので非常に良い経験となりました。オンライン授業では学習意欲が低迷しやすく、意欲的に勉強が難しくなりがちですがこのようなイベントを開催して頂くことで、株式投資について自ら学び将来に繋げていこうと思うようになりました。

金融リテラシー部門賞②

上智大学 平岡 奈津希 さん
投資は「量を稼ぐこと」とは別物だ、投資はいつ・何のために行うかを考えることも大事だと石田さんがおっしゃっていたのが響きました。他の方の様々な業種の企業についての分析を聞き、投資対象として企業のどこに着目するべきか参考になっただけでなく、自分のプレゼンに欠けていた分析観点に気づくことができました。発表の機会を頂きありがとうございました。

特別賞①

上智大学 榎本 武明 さん
これまで経済学・経営学を専攻していない私にとって、資産運用の必要性を理解し、共有することは難しいと思っていましたが、今回様々な大学から来られた多彩な学生の皆様と資産運用の重要性について、深く議論をし、理解を深められたことは本当に刺激的な経験となりました。

上智大学 川原 万宙 さん
僕はプレゼン大会を通して大学生でも投資や株式の知識を持つべきだと実感しました。発表するために企業について調べるとそれぞれに特徴があり、決算短信やIR報告書などを見て分析できる能力は、就職活動の企業選びや社会人になってからもすごく役立つと気づきました。また、自分が将来を予測して、企業を動かせる立場だったらどうするか考えることは、社会情勢や経済を意識するようになるため、新聞や本を読むきっかけにもなると思います。

上智大学 立岩 優里 さん
私は授業の延長として今回のプレゼン大会に参加したのですが、学生の皆さんの発表はどれも熟考された興味深いものでした。改めて参加して良かったと思いました。
最近はファッション雑誌まで積み立てNISAが取り上げられるなど個人の資産運用に対する興味が高まっている中で、このように将来の資産形成や投資について学生のうちから積極的に関われる機会が増えると良いと思います。

特別賞②

東京理科大学 程炳輝 さん
金融に対してずっと前から興味を持っていましたが、金融についてのプレゼンはしたことはないです。今回のプレゼン大会をきっかけに自分が金融知識についてどの程度の発表ができるのか知りたく、応募しました。プレゼンを準備する際に、たくさんの資料を調べたり、先輩からのアドバイスを聞いたり、最後は自分が一番頑張ったプレゼンを発表しました。しかしながら、他の大学の学生さんの方のプレゼンを聞き、自分は足りないところはたくさんあると感じました。大変勉強になり、それに、自分もこれから、さらに金融について勉強しようと思います。
今回のプレゼン大会がすごく面白く、金融についての知識も身につけられますため、また参加したいです。

視聴者からの感想

・証券投資についてのレクチャーをはじめとして、他大学の方の発表を聞き、投資というものが意外に身近なものであるということ、また興味深いものであるということを感じ、証券投資への関心が高まりました。

・株式投資は儲かるためのゲームではなく、人生の効用を高めるものであるという考えに感心しました。

・証券投資は一種のギャンブルと捉えていましたが、お金があっても有効に活用されていないよりは節度を持って投資にまわした方が長期的に有益になることもあると考えたため印象が変化しました。

・将来がイメージできていないまま、漠然とお金を貯めないとと思っていましたが、まずはイメージしやすい10年、20年後の近い未来のために投資を始めようと思いました。

・証券投資が近い将来必要になってくること、またリスクも思っているほど大きくないことを知ることができました。

・レクチャー、他の学生の発表を通じて多くの学びを得ることができ、様々な意見・考えに触れることができました。結果、証券投資に対して今まで以上に柔軟かつ多面的に考えることができるようになりました。

当日の様子

東京証券取引所では、普段上場企業が決算発表などを行うプレゼンテーションステージという場所を会場にしました。
一連のプログラム、バーチャル見学ツアーの模様をご紹介します。

石田講師からのコメント

プレゼン大会に参加された学生の皆様、ご参加ありがとうございました。
全体として、資料作の見栄えがよくできていて、いつでも社会人として通用するレベルでした。プレゼンのされ方も洗練されていると感じました。

企業分析については、株価と業績分析を一体化させようと誰もが工夫されていて、東証でのプレゼンを意識されているのに感動しました。ただ、株価という時系列な金融データを扱う手法は、まだまだ磨けば面白いかな?と感じました。
企業価値と株価という難しいテーマに取り組んでいただいたり、人生やり直し体験については別途データ用意して深い分析をされていて、偉そうに批評するどころか、こちらが教えられる内容が多々ありました。

皆様の今後の一層のご活躍をお祈りいたします。