2022年度カーボン・クレジット市場実証時の情報
背景
近年、世界各国で、2050年カーボンニュートラルを目指す動きが加速し、我が国においても、2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が策定されました。これらの状況を踏まえ、2021年2月より経済産業省において「世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会」が設置され、「成長に資するカーボンプライシング」を実現するための具体的な方向性として、(1)2050年カーボンニュートラルを目指す企業が、国の指針を踏まえ意欲的なCO2削減目標を設定し、目標達成のためのクレジット取引等を行い、国が実績を確認する自主的な枠組み(GX リーグ(GX:グリーントランスフォーメーション))と、(2)企業が国際的に通用するクレジットを国内で調達できる市場(カーボン・クレジット市場)の創設が必要である旨が提示されております。
東京証券取引所は経済産業省より上記(2)に関する「カーボン・クレジット市場の技術的実証等事業」の委託を受け、2022年9月22日にカーボン・クレジット試行取引を開始しました。
市場制度概要
項目 | J-クレジット |
注文受付時間 | 9:00-11:29 / 12:30-14:59 |
約定の方法 | 節立会(午前1回 11:30、午後1回 15:00) 価格優先 |
注文の種類 | 指値注文のみ |
取引単位 | 1t-CO2 |
呼値の単位 | 1円 |
基準値段 | (1)直前の節立会における約定値段 (2)直前の節立会と同一の基準値段(又は参考価格) |
制限値幅 | 基準値段に100%を乗じた値 |
取引参加者 | 実証参加者 |
決済日 | 約定成立日から起算して6営業日(T+5) |
決済方法 | 代金(買い手)及びクレジット(売り手)の授受 |