売買単位の統一

Q1: 100株単位へ移行するには、会社法上、どのような手続きが必要となるのか。

A1. 1000株単位の会社が100株単位へ移行するには、単元株式数の減少(1000→100)手続きを行う必要があります(注)

  • 東京証券取引所(以下「東証」という)では、投資者保護と株式流通市場の混乱を防止する観点から、議決権の単位である単元株式数を売買単位としています。

100株単位への移行手続き 会社法上必要となる決議 根拠条文
単元株式数の減少(1000⇒100)のみ実施【パターン①】 単元株式数変更に係る取締役会決議(注) 会社法第195条第1項
単元株式数の減少(1000⇒100)と同時に株式併合を実施【パターン②】 単元株式数変更に係る取締役会決議(注)株式併合に係る株主総会特別決議 会社法第195条第1項、会社法第180条第2項、同第309条第2項第4号

 
  • 種類株式を発行している場合には、取締役会決議だけでは単元株式数を変更できませんのでご注意ください(会社法第322条第1項第2号)。

株式併合について株主総会に諮る場合には、株主総会特別決議が必要となるため、移行期限である2018年10月1日までに100株単位への移行が完了するよう、スケジュールにご留意ください。

これらの決議や、その他必要な手続きを実施するにあたっての具体的な実務対応等については、お取引の株式事務代行機関等にご相談ください。

Q2: 売買単位の集約とは別に、望ましい投資単位の水準(5万円~50万円)への移行及び維持に努めることが上場規則上求められている。この2つは、どちらが優先されるのか。

A2. 単元株式数の変更(100株単位への移行)を優先して対応いただくようお願いいたします。

東証では望ましい投資単位の水準への移行及び維持は、従来から、企業行動規範に「努めるもの」として定めておりますが、投資単位は株価によって変動するため、5万円~50万円の範囲を維持することを強制してはおりません。また、投資単位が5万円未満の場合、投資単位に関する考え方や方針等の開示義務はありません。一方で、単元株式数は、上場会社が主体的に変更することが可能なものですので、1000株単位の上場会社におかれましては、必ず100株単位への移行を行っていただくようお願いいたします。

なお、多くの上場会社が、100株単位への移行を望ましい投資単位の水準への移行機会として活用しています。投資単位の低下を緩和したい場合には、目指す投資単位の水準に応じた比率により株式併合を行うこともご検討ください(Q3参照)。

Q3 投資単位の低下を緩和・回避するには、どのような方法があるか。

A3.投資単位の低下を緩和・回避したい場合には、単元株式数を1000株から100株に変更すると同時に、目指す投資単位の水準に応じた比率により株式併合を行うことが考えられます。

<投資単位の低下を緩和したい場合>

例えば、現在の投資単位が100万円(株価1,000円×単元株式数1000株)である場合、単元株式数を1000株から100株に変更するだけでは、投資単位は1/10の10万円(株価1,000円×単元株式数100株)となりますが、同時に2株を1株とする株式併合を行えば、理論上の投資単位を20万円(株価2,000円×単元株式数100株)とすることができます。

<投資単位の低下を回避したい場合>

例えば、現在の投資単位が30万円(株価300円×単元株式数1000株)である場合、単元株式数を1000株から100株に変更すると同時に10株を1株とする株式併合を行えば、理論上、現在の投資単位(30万円)を維持することが可能となります。

なお、第二段階(100株と1000株への集約のための移行期間)までの間にも、多くの会社が単元株式数の減少と株式併合を同時に実施しており、実施企業は「単元株式数の変更会社一覧」からご確認いただけます。

単元株式数(売買単位)の変更会社一覧
 

Q4:100株単位への移行によって株主数がどの程度変化するのか把握したい。

A4. 100株単位への移行による株主数の増減に伴うコストの試算や株式併合の実施要否の検討に資するよう、2007年の行動計画開始後に1000株単位から100株単位へ移行した上場会社の個人株主数の推移についてまとめましたので、ご利用ください。

なお、100株単位への移行に際して株式併合を行わなかった上場会社について、売買単位変更日(単元株式数の変更日)の属する事業年度の末日の個人株主数を前事業年度の末日の個人株主数と比較した場合、平均して67%増加しており、増加率の中央値は36%でした。また、2株を1株へとする株式併合を同時に行った上場会社の個人株主数は、平均して24%の増加、増加率の中央値は16%、5株を1株とする株式併合を同時に行った上場会社の個人株主数は、平均して25%の増加、増加率の中央値は4%でした。

1000株単位から100株単位へ移行した上場会社の個人株主数の推移(2015年12月17日公表) Excel
 

また、毎年公表している「株主分布状況調査の調査結果について<要約版>」においても、投資単位引下げ等実施会社における個人株主数の推移等をご確認いただけます。

【参考資料】

「株主分布状況調査の調査結果について<要約版>」内、「投資単位引下げ等実施会社における個人株主数・株式保有比率」

Q5: 当社は既に100株単位になっているが、投資単位が50万円以上になっている。投資単位を引き下げる場合に、単元株式数の変更を行うことは可能か。

A5. 単元株式数を変更するにあたって、100株以外に変更することは、上場規則上できません(有価証券上場規程第427条の2)。「売買単位の集約に向けた行動計画」に基づき、100株以外への変更ができないこととしておりますので、ご理解ください。
既に100株単位となっている会社が、投資単位を引き下げるための方策としては、株式分割を実施することが考えられます。

 

Q6: 対応しなかった場合、何か措置等が行われるのか。

A6. 現在のところ、実効性確保措置の定めはありませんが、2018年10月1日までには必ず100株単位への移行を完了いただきますようお願いいたします。