インフラファンド連載特集

第7回

安定的かつ高めの分配金が インフラファンドの大きな魅力(前編)

株式や債券との分散効果が期待でき、投資対象としても注目を集めるインフラ。東京証券取引所に上場している「インフラファンド」を活用すれば、個人でも比較的少額から複数のインフラに投資することが可能です。安定的かつ高めの分配金が得られる特長は、中長期の資産形成に取り組むうえで心強い味方となりそうです。

インフラ運用による収益は
経済動向に左右されにくい

社会生活や経済活動のサステナビリティ(持続可能性)が問われるなか、その基盤となる「インフラ」の重要性が世界的にクローズアップされています。太陽光などの再生可能エネルギー発電設備から道路、空港、上下水道、さらには病院や教育関連施設まで、さまざまなインフラの開発・維持が喫緊のテーマとなっています。

インフラは投資対象としても大きな注目を集める資産の一つです。いずれも社会に必要なサービスを提供しているため、各種インフラの運用によって生じる収益は、景気などの経済動向に左右されにくいという特徴があります。すなわち、投資家にとっては中長期的に安定した利益が期待できるわけです。

リスク・リターンの性質が、株式や債券といった伝統的な資産とは異なることもインフラの特徴です。投資家は株式や債券などの保有資産にインフラを加えることで、分散投資の効果が得られることになります。また、単に利益を追求するだけでなく、社会や経済のサステナビリティ向上に貢献できる点も、インフラに投資する魅力と言えるでしょう。

不動産と同様に、インフラも直接投資するには多額の資金が必要ですが、インフラに間接投資する方法として「上場インフラファンド(以下、インフラファンド)」という金融商品が用意されています。

インフラファンドは2026年6月末日現在、5銘柄が東京証券取引所に上場しており、投資口価格(最低購入金額)は4万円台~8万円台です。インフラファンドを利用すれば、個人でも比較的少額から間接的に国内インフラ物件のオーナーになることができます。

安定分配を可能にする
再生可能エネルギーの収益構造

インフラファンドの仕組みは、基本的にはJリートと同じです。インフラへの投資を目的とした投資法人が、多くの投資家から集めた資金を使って複数のインフラ物件を取得し、それらの運用によって生じた収益を投資家に分配します(図表参照)。

皆さんがインフラファンドに投資すると、インカムゲイン(資産を保有することによって得られる収益)として定期的に分配金を受け取ることができるほか、将来的に投資口価格が上昇した場合には、キャピタルゲイン(資産を売買することによる収益)を得ることもできます。

法令および税制の関係上、東京証券取引所に上場する5銘柄が保有するインフラ物件は2026年6月末日現在、太陽光発電設備と風力発電設備のみですが、これらの再生可能エネルギー発電設備は、主に政府によるFIT制度(固定価格買取制度)の対象となっています。

FIT制度とは、再生可能エネルギーの普及を促進するため、発電された電気を一定期間にわたって国が定めた価格で買い取るよう、電力会社に義務付けるものです。例えば事業用の太陽光発電設備については、固定価格が20年間継続して適用されます。

インフラファンドでは、取得したインフラ物件を「オペレーター」と呼ばれるインフラ運営者に貸し出します。貸し出し物件が再生可能エネルギー発電設備の場合、オペレーターはFIT制度に基づいて電力会社から安定した売電収入を得ることができるため、結果としてインフラファンドがオペレーターから得る賃料収入も安定化することになります。

また、インフラファンドの取得対象は新規に建設されるインフラではなく、原則として稼働後1年以上が経過し、安定的な収益創出が継続して行われているインフラに限定されています。こうした仕組みや取り決めを通じて、インフラファンドは継続的に安定した分配金を出すことが可能になっているのです。

5銘柄の平均分配金利回りは
Jリートや株式よりも高い水準

皆さんがインフラファンドに投資した際の最終的な成果は、Jリートの場合と同じく、保有期間中に得られた分配金の総額と、投資口価格の変動具合によって決まります。

特筆すべきなのは、2026年6月末日時点におけるインフラファンド5銘柄の平均分配金利回りが7.41%であることです。これはJリート58銘柄の平均分配金利回り(5.01%)や、東証プライム市場に上場する全株式銘柄の平均配当利回り(2.30%)よりも高い水準です。

インフラファンドにはJリートと同様に、利益の9割超を分配すれば実質的に法人税が免除される制度上の特典が認められています。そのためインフラファンドの決算においても、運用するインフラ物件の賃料収入から生み出された利益の大半が、投資家への分配金に回されるのが一般的です。

継続して安定的かつ高めの分配金(定期収入)が得られるインフラファンドの特長は、皆さんが中長期の資産形成に取り組むうえで心強い味方となりそうです。

図表

図表1

関連する特集記事

ページトップへ