ESG情報開示枠組みの紹介
サステナビリティ基準委員会「サステナビリティ開示基準」
SSBJの設立経緯
サステナビリティ基準委員会(以下「SSBJ」といいます。)は、国際的なサステナビリティ開示基準の開発を目的とする「国際サステナビリティ基準審議会」(以下「ISSB」といいます。)が2021年11月に設立されたことを受け、我が国におけるサステナビリティ開示基準の開発と国際的なサステナビリティ開示基準の開発に対する意見発信を行うための体制整備の必要性等が市場関係者より示されたことを踏まえ、公益財団法人財務会計基準機構(以下「FASF」といいます。)内に、2022年7月に設立されました。
ISSBの詳細については以下のページで紹介しています。
SSBJの役割
SSBJの役割は、大きく分けて2つあり、1つは日本基準の開発であり、もう1つは国際的なサステナビリティ開示基準の開発への貢献です。
日本基準の開発
SSBJは、我が国の資本市場で用いられることを想定して、サステナビリティ開示基準(日本基準)の開発を行っています。我が国の資本市場への信認を確保する観点から、この日本基準が高品質で国際的に整合性のあるものとなるよう開発を行っています。
ISSBは、市場関係者からの要望により、国際的なサステナビリティ開示基準を開発することを目的として設立されました。このことを踏まえると、日本基準を、包括的なグローバル・ベースラインとされるIFRSサステナビリティ開示基準(以下「ISSB基準」といいます。)の内容と整合性のあるものとすることが、市場関係者にとって有用であると考えられます。このため、SSBJでは、この方針に沿って基準開発を行っています。
日本基準の開発にあたっては、市場関係者のニーズに応じて我が国固有の要求事項を検討する場合や、サステナビリティに関する法令や規制などの周辺諸制度との関係を考慮する場合があります。ただし、日本基準により作成されたサステナビリティ関連財務情報が、国際的な比較可能性を大きく損なわせないものとすることを基本とします。
また、基準開発を行ううえで、市場関係者の関心が高い項目については、リサーチ活動も行っています。
国際的なサステナビリティ開示基準の開発への貢献
SSBJは、我が国で用いられるサステナビリティ開示基準を高品質なものとするために、国際的なサステナビリティ開示基準を高品質なものとすることに積極的に貢献すべく、意見発信することを基本的な方針としています。具体的な活動として、ISSBの公開草案及び情報要請等に対してコメント・レターを提出することや、ISSBにおいて設置されている「サステナビリティ基準アドバイザリー・フォーラム」(SSAF)などの国際会議において意見発信することなどが挙げられます。
我が国の考え方を国際的なサステナビリティ開示基準に反映することに対する市場関係者の期待は高まっており、国際的なサステナビリティ開示基準の策定の場における我が国のプレゼンスの向上及び影響力の強化を図ることは、SSBJの重要な課題です。このため、他国の基準設定主体等との連携を積極的に図っています。
また、前述のリサーチ活動の成果のうち、国際的に情報発信できると考えられるものについては、積極的に発信を行っています。
SSBJの最新情報
SSBJの最新情報につきましては、以下の公式サイト及びSNSでご覧いただけます。
最近の動向
SSBJは2025年3月5日、日本における最初のサステナビリティ開示基準となる、以下の3つのサステナビリティ開示基準を公表しました。
- サステナビリティ開示ユニバーサル基準「サステナビリティ開示基準の適用」
- サステナビリティ開示テーマ別基準第1号「一般開示基準」
- サステナビリティ開示テーマ別基準第2号「気候関連開示基準」
また、その後、SSBJ基準の適用を支援する「補足文章」、「有価証券報告書の作成要領」及び「SSBJハンドブック」といったリソースを公表しています。
詳細については以下をご覧ください。