関連団体との協力
日本取引所グループ(以下「JPX」という)は、上場企業や市場参加者に対するサステナビリティ推進活動に加えて、ESG投資やサステナブルファイナンスを推進している国内外の取組みに参加・支持しています。
Sustainable Stock Exchanges(SSE)イニシアティブ
SSEイニシアティブは、証券取引所がサステナブルな社会の構築に向けて、投資家や上場会社などのステークホルダーと協働しながら、主体的にその取組を検討していく活動で、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連グローバル・コンパクト、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)、責任投資原則(PRI)により運営されています。
JPXは、2017年12月6日にSSEイニシアティブへの参加を発表し、それ以降、各国の取引所とともにサステナビリティ推進に関する活動に積極的に参加しています。
JPXが参加している取組みのひとつは、世界の取引所が参照できる「モデルガイダンス」の作成です。JPXは、以下のモデルガイダンスの作成について、ワーキンググループのメンバーとして参加し、ドラフトへのフィードバック提供等を行っています。
加えて、JPXはSSEが作成した「ESG情報の報告に関する企業向けモデルガイダンス」の日本語訳を作成し、2019年6月に上場会社向け参考資料として公表しました。
Net Zero Exchange Group - SSE Climate Leaders
JPXはNet Zero Exchange Groupのメンバー(※)として、世界の取引所と連携しながらネットゼロの達成に向けた取組みを進めています。当グループは、産業革命前からの世界の平均気温上昇を1.5度未満に抑えるため、2050年までに世界の温室効果ガス排出量のネットゼロを実現するという目標への貢献にコミットする取引所のグローバルなイニシアティブです。
Net Zero Exchange Group
目標設定ガイダンス
加盟取引所は、毎年、そのコミットメントに関する取組みについて、情報を公表することが求められています。JPXの関連情報は以下のページに掲載しています。
※JPXが2023年12月に加盟したNet Zero Financial Services Providers Alliance(NZFSPA)は、2026年2月に再編され、その傘下にあった取引所グループはSSEのもとでNet Zero Exchange Groupとして活動を継続。取引所の役割によりフォーカスした活動にシフトすることで更なる連携を図る。
Task Force on Climate Related Financial Disclosures(TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース)
TCFDは、金融安定理事会(FSB)の呼びかけにより設置された民間のタスクフォースで、個々の金融機関や事業会社が、気候変動がもたらす「リスク」及び「機会」の財務的影響を把握し、開示するよう推進してきました。TCFDが2017年6月に公表した最終提言には、世界の様々な金融機関や企業、政府、国際機関等が賛同を表明し、日本でも提言に沿った開示が広がっています。
東京証券取引所が定めているコーポレートガバナンス・コードは、「プライム市場上場会社は、(中略)国際的に確立された開示の枠組みであるTCFDまたはそれと同等の枠組みに基づく開示の質と量の充実を進めるべき」としています。
JPXは2018年10月にTCFD最終提言への賛同の意を表明しました。TCFDを日本でさらに普及させるべく、上場会社や投資家の皆様を対象としたイベントを開催する等の活動を行っています。また、2019年5月に発足した「TCFDコンソーシアム」(2026年4月からGXフューチャー・コンソーシアムに活動移管)に参加しました。。
なお、TCFD提言を基盤としてISSB基準が策定されたことを踏まえ、TCFDは2024年に解散し、ISSBが企業の気候関連情報開示の進捗を監視する責任を引き継ぎました。
JPXのTCFDに関する取組みの一部は以下のとおりです。
マーク・カーニー金融安定理事会議長及びイングランド銀行総裁と気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)普及促進について意見交換を実施(2018年11月19日)
マリー・シャピロTCFD特別アドバイザーと意見交換を実施(2019年2月12日)
SASB・CDSBと「TCFD実務ガイド」解説セミナーを開催(2019年10月10日)
TCFDサミット2020の開催について(10月9日)(2020年9月28日)
「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査」の公表について(2021年11月30日)
「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)」の公表について(2023年1月20日)
「生成AIを用いたTCFD開示調査」の公表について(2024年3月26日)
World Federation of Exchanges(WFE:国際取引所連合)
WFEは、世界の取引所・清算機関等が加盟する連合組織であり、資本市場に関する政策提言や調査研究活動、統計データの収集・提供等に取り組んでいます。また、会員間の情報交換や新興取引所に対する技術支援を通じて、市場インフラの発展をサポートしています。最近の活動においては、データビジネスでの取引所の役割、システミックリスク防止での清算機関の役割、ESG課題、及びテクノロジーの傾向等を重点テーマとして取り上げています。
JPXは2018年から2020年まで、WFEのサステナビリティに関するワーキング・グループの副議長を務め、その活動に積極的に参加しました。同ワーキング・グループの活動に基づき、WFEは2018年にESG開示の推進方法に関するガイドライン「ESG Guidance & Metrics」を改訂し、2018年10月、5つの原則から成る「サステナビリティ原則」を作成・公表しました。
JPXはWFEの理事会メンバーを歴任しており、2023年からはJPXの山道取締役兼代表執行役グループCEOが理事会メンバーに就任し、より一層、サステナビリティ関連を含むWFEの各種の活動を積極的に参加・支援してまいります。
インパクト志向金融宣言
「インパクト志向金融宣言」とは、金融機関の存在目的は包括的にインパクトを捉え環境・社会課題解決に導くことである、という想いを持つ複数の金融機関が協同し、インパクト志向の投融資の実践を進めて行くイニシアティブです。
JPXは2021年11月から賛同機関として参加しています。
GXフューチャー・コンソーシアム
JPXは2026年4月に発足した「GXフューチャー・コンソーシアム(GXFC)」の活動に参加(GXフューチャー・リーグ参画)しています。
GXFCは、GX(グリーン・トランスフォーメーション)に志を持って挑戦する多様なプレイヤーが緊密に連携し、先導的な役割を果たしながら円滑な資金供給と新たな需要創出に向けたルール形成を推進するとともに、その挑戦的な取組と成果を国内外へ戦略的に発信していくことで、社会全体のGXの実装を力強く牽引し、脱炭素と経済成長の好循環を実現することを目的とします。
GXFCは、JPXが発足当初から参画していたGXリーグとTCFDコンソーシアムの活動を引き継いでいます。
Glasgow Financial Alliance for Net Zero(GFANZ)日本支部
JPXはGFANZ(グラスゴー金融同盟、Glasgow Financial Alliance for Net Zero)の日本支部に参加しています。GFANZは2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す世界最大の金融連合体です。日本国内の金融機関がネットゼロ移行計画を策定するための知識やベストプラクティスを共有し、ネットゼロ・エコノミーへの公正な移行に必要な政策や施策について各金融機関が関係省庁や提携企業と連携できるようサポートするため、2023年6月に日本支部を設立しました。
JPXは日本支部のコアワーキンググループのメンバーであり、CEOは日本支部の諮問委員会の委員を務めています。