北浜博士のデリバティブ教室

先物取引を売りからはじめる

中之島さん 先物取引をはじめるときは、何からはじめたらいいのかしら。
北浜博士 もちろん、相場が今後上がると予想すれば、買うことも選択肢じゃな。
でも、相場が今後下がると予想したときに、先物取引の場合は売りからはじめることもできるぞ。
中之島さん 売りからはじめてもいいの?なかなかイメージができないわ……
北浜博士 例えば、お百姓さんになったつもりになるんじゃ。
10月にお米が獲れるのがわかっていれば、7月にお米を売る約束をしても不思議じゃないじゃろ?株式売買と同じように、先物取引でも”売買“というのじゃが、そうした意味で、厳密には”売る約束をする“”買う約束をする“と考えた方がわかりやすいかもしれんの。
中之島さん なるほど、少しわかった気がする。
北浜博士 売りから入った場合、買いとは逆、つまり相場が下がれば利益になることを覚えておこう。
中之島さん 先に売ったお米が売ったとき安くなれば、その分得になるのね。
北浜博士 こうした取引をすることで、収穫前にあらかじめ値段を決めて損益を確定させておくことができる。現代では、こうした取引を「ヘッジ取引」と呼ぶんじゃよ。
中之島さん でも、みんながお百姓さん、というわけではないわよね。
売りから入って、何度も売買して、その度にお米を用意しなきゃいけないし……なんだか大変そう……
北浜博士 では、最後に、取引の終わり方も知っておこう。