先物取引について

先物取引とは、

  1. 将来のあらかじめ定められた期日に
  2. 特定の商品(原資産)を
  3. 現時点で取り決めた価格で

売買する事を約束する取引です。

先物取引とはどのような取引なのか、主な特徴をご紹介します。

標準化された取引

JPX(大阪取引所・東京商品取引所)で取引される先物取引では、各契約の満期(限月:げんげつ)、取引時間、呼値(よびね)、取引単位などの条件が標準化されています。

取引できる期間が決まっている

例えば、株式取引では、その企業が倒産するなどの特別な事情がない限りいつまでも株式を保有しておくことができます。これに対して、先物取引は、取引の期間(限月)があります。つまり、先物取引では期間内であればいつでも売買できますが、期限(満期)になれば、自動的に決済されます。

売りからスタートすることもできる

先物取引は、相場が上昇すると予想したときには「買い」から、反対に相場が下落すると予想したときには「売り」から取引を始めることができます。「売り」からスタートし、予想どおり相場が下落すれば、「買い戻す」ことで利益を得ることができます。ただし、予想に反して相場が変動した場合には、損失が発生します。

差金の受渡しで決済する

「買付け(または売付け)を約束した時点の先物価格」と「決済時点での先物価格」の差額のみの受渡しを行う決済方法を「差金決済」といいます。つまり、株式取引のように、売買の都度、株券や代金を受渡しするのではなく、売買により生じた損益(差額)のみの受渡しを行います。

  • 国債(JGB)先物や商品先物における最終決済の場合など、商品や代金の受渡しを伴う決済(「受渡決済」)を行うものもあります。

取引には証拠金が必要になる

株式取引では、10万円の株式を買う場合、原則として10万円の資金が必要となります。これに対して、先物取引は、取引開始時に取引金額(想定元本)の全額を用意しておく必要がありません。その代わり、「証拠金」と呼ばれる担保を差し入れて取引を行います。
一般的に、証拠金の額は想定元本の数分の1から数十分の1の水準となります。このように、証拠金に対してより大きな額で運用ができることをテコの原理になぞらえて「レバレッジ効果」といいます。例えば、想定元本100万円に対し10万円の証拠金で取引ができる場合、レバレッジは最大10倍ということになります。
このように、資金効率の高い運用ができるのも先物取引のメリットの1つです。
ただ、この「レバレッジ効果」は損失の面でも同様に働きます。相場の見通しが外れ損失が拡大することも想定し、あらかじめ多めに資金を用意するなど適切な運用をすることが重要です。

また、商品や時期によってレバレッジの倍率は異なります。
証拠金は、取引に参加するために必要な担保金であり、また取引を決済するまでは定められた金額を維持することが必要です。

証拠金制度の詳細は、証券クリアリング機構のウェブサイトをご覧ください。

日本証券クリアリング機構icon-block