北浜博士のデリバティブ教室

株式売買との違い

デリバティブ取引は株式売買とどう違うのか見ていきましょう。

取引の期間が決まっています

デリバティブ取引が株式売買と違うのは、原則として取引期限があるということです。
現物、例えば株式売買であれば、会社が存続する限り投資に期限はなく長期保有も可能です。一方、デリバティブ、例えば先物取引は、現在取り交わした売買の約束を実行する日が予め決まっています。そのため、取引には期限があります。

  • 期限内であれば、株式売買同様、反対売買(最初に買っていた場合は転売、売っていた場合は買戻し)も可能です。

取引は証拠金で行います

株式売買では、10万円の株式を買う場合、10万円の資金が必要となります。これに対して、先物取引は将来の売買の約束なので、約束を交わす時点では売買代金全額は必要ありません。代わりに、将来の売買時の受渡しの担保が必要になります。これを証拠金といいます。

決済方法は差金決済です

現物の受渡しを行わずに、売りと買いの差額の授受で決済する方法を差金決済といいます。
つまり、株式売買のように、売買の都度、代金を受渡しするのではなく、売買により生じた損益(差金)のみの受渡しを行います。
期限内に反対売買を行った場合は、最初に売ったまたは買った時の金額と転売または買戻し時の金額による差金決済を行い、取引最終日まで反対売買を行わなかった場合は、取引所が定める清算数値で差金決済を行います。

  • 差金決済ではないデリバティブ商品もあります。