JPXからのお知らせ

2018/01/04 JPX 年頭ご挨拶

 

明けましておめでとうございます。
年頭に当たり、皆様のご健勝を心よりお祝い申し上げますと共に、本年も一層のご活躍をお祈りいたします。

新年のご挨拶に当たり、最初に、昨年の株式市況を振り返りたいと思います。
昨年は、トランプ大統領の就任、ヨーロッパ各国の選挙、北朝鮮による度重なるミサイル発射など、さまざまなことがありましたが、株価は、年初から9月上旬までの日経平均でみて、概ね1万9千円から2万円の間を推移する安定した相場展開となりました。
その後、9月中旬から2か月間はほぼ一貫して上昇し、とりわけ10月には、衆議院総選挙を挟んで、日経平均株価が算出開始以来初となる16連騰を記録するなど、大いに盛り上がりました。
10月、11月ともに、東証市場第一部の一日平均売買代金は3兆円を上回り、12月に入っても東証市場第一部の上場会社時価総額が過去最高を更新するなど、活況を続けました。
このような市況のもと、IPOについても活況となり、昨年の国内全体でのIPO社数は96社と、前年の86社から10社の増加となりました。
東京以外の地域に本社を置く企業のIPO社数は、昨年は34社と、前年の31社から3社の増加となっております。本年も各地域で、積極的にIPO誘致に取り組み、日本経済の持続的な発展に貢献して参りたいと考えています。

一方、取引所のシステム基盤を確固たるものとし、取引の場を提供し続けることは、言うまでも無く、私たちの最大の使命です。
このため昨年は、新しいセカンダリデータセンタを、プライマリデータセンタを置いている関東圏からより遠く離れた関西圏に設置し、広域災害にも対応できる体制を設けることを決めました。
引き続き市場基盤の維持と強化に取り組み、皆様の期待に応えると共に、世界の取引所間競争にも勝ち抜いて参りたいと思います。
また、フィンテックに関しましても、昨年はブロックチェーンの実証実験や、売買審査業務へのAIの試験的導入など積極的に取り組んで参りました。本年も継続して注力して参りたいと思っております。

アベノミクスによる経済回復の追い風のもと、JPXでは、政府と共に、日本企業の持続的な成長を確実なものとするため、コーポレートガバナンス・コードの策定や、JPX日経インデックス400の開発など多面的な取組みを行って参りましたが、引き続きこれらの定着に取り組んで参りたいと考えています。
本年も、日本経済の持続的な成長に貢献できるよう、「コーポレートガバナンスの形式から実質への深化」に引き続き注力し、更なる「企業価値の向上」をサポートしていく所存です。

続いて、今年のマーケットについて、一言、お話しさせていただきます。
先ほど申し上げました、昨年9月以降の相場の活況は、アベノミクスが継続、推進されるという期待と信頼を受けてのものと思います。

株価を決める第一の要因は企業価値であり、その根本は各企業の「稼ぐ力」にあります。日本企業のROEは、日経平均採用銘柄でみて10%台に上昇してきており、力は着実に向上しています。
さらに、今年は戌年であり、相場の格言によれば「戌笑う」と申します。とても縁起のいい年だと期待しているところでございます。
今後も、企業の収益力を決定づける環境が大きく変わらない限りは、日本のマーケットの見通しは明るいものになると確信しています。

最後になりますが、この1月で、東証と大証の統合によりJPXが誕生して丸5年となりました。
この間の皆様からの温かいご支援に感謝いたしますと共に、本年もよろしくご指導頂きますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。


株式会社日本取引所グループ
取締役兼代表執行役グループCEO
清田 瞭

5年間の振返り

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