JPXからのお知らせ

2022/08/23 JPX総研 JPX総研、AWSの支援のもと日本の金融商品市場のグローバルにおける魅力向上と競争力強化を推進

 

JPX総研は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(以下「AWS」)の支援のもと、日本の金融商品市場のグローバルにおける魅力向上と競争力強化していくことをお知らせいたします。

日本取引所グループ(以下「JPX」)の戦略的なデータ・デジタル事業展開を担うJPX総研は、AWSの支援のもと、金融商品市場のインフラの安定性および耐障害性を高めることに加え、変容する顧客ニーズに対応するサービスをタイムリーに開発し提供するためのハイブリッド環境を整備し、金融商品市場の利便性の向上を進めていきます。また、JPX総研は、AWSのクラウド技術や知見、また、AWSが持つさまざまなステークホルダーとのネットワークを活用することにより、さらなる情報発信機能の強化と新たなサービス提供を行い、日本市場が持つポテンシャルを全ての利用者に訴求する挑戦をしていきます。

1.市場インフラとしての安定性とレジリエンスのさらなる向上

JPX総研は、JPXの共通基盤プラットフォームであるJ-WSをAWS上に構築しデータ・デジタル事業分野のサービスを安定的に運用してきましたが、AWSの幅広く奥深いクラウド技術や知見を活用することで、さらなる安定的な運用力の向上と高機能化を進めていきます。

また、JPX総研では、オンプレミス、エッジ環境、クラウドそれぞれの利点を組み合わせながら、冗長性を担保するハイブリッド環境の構築をAWSの支援のもと取り組むことで、安定性および多様性も確保していく予定です。
さらにJPX総研では、JPXの既存のBCP環境に加えて、AWSの東京・大阪の両リージョンの環境を活用することにより、広域災害などに対するレジリエンスの向上を進めていきます。

2.求められるサービスをタイムリーに提供

JPX総研は、世の中の急速な動きに合わせて、変化し続ける顧客ニーズを満たす金融サービスをタイムリーに提供し、継続的に改善できる環境を整備していく予定です。

JPXの共通基盤プラットフォームであるJ-WS上でタイムリーなサービス開発を行うには、開発者にとって利便性の高い機能に改善することが重要です。JPX総研は今後、AWSプロトタイピング(内製支援型サービス)などAWSのエンジニアチームの支援により、新しいビジネス構想の実験と検証を繰り返し、より競争力のある商品・サービスの提供を加速させることに加え、JPX組織内で新たな価値を創出する開発文化を育み、その定着を目指していきます。

3.知りたい人に、知りたい情報を、わかりやすく

JPX総研は、AWSが提供するデジタル技術およびデータ分析機能を生かし、金融商品市場の情報発信機能の改善を進めていきます。

取引所にとって、上場会社やマーケットの情報をわかりやすく伝えていくことは重要です。現在、日本取引所グループの取引所に上場する企業は3,800社以上あり、年間100万ページを超える開示資料が公表されています。その資料には財務数値のみならず、各社の事業内容、経営方針、事業環境といった非財務情報から、ESG/サステナビリティへの取り組みに関する情報なども含まれます。

こうした充実した情報を公開することは、投資家が投資先の判断をするうえで非常に重要であるものの、膨大なデータから欲しい情報を見分ける難しさを感じているといった声も聞かれます。JPX総研は、これらの開示資料や関連する情報の拡充を進め、閲覧性の向上を目指すとともに、誰もが簡単に素早く必要な情報にたどり着くことができ、投資をより身近に感じてもらえるように、デジタルトランスフォーメーションの加速を支援するAWSのDigital Innovation Program(※)を活用しながら、顧客起点で、生活密着型のカスタマイズされた情報を伝える発信機能の改善を進めていく予定です。

4.金融機関や情報ベンダー、スタートアップとの協業

日本の金融商品市場の魅力を国内外に広く訴求するうえで、金融機関や情報ベンダー、そして多くの先進的な技術とアイディアを持つスタートアップと協業することが不可欠です。

これまでJPX総研は、証券業界向けの共通ネットワーク(arrownet)において外部のAWS利用者が接続するサービスを提供し、パブリッククラウド環境でサービス構築を検討する利用者を支援してきました。今後は、AWSが持つスタートアップとのネットワークを活用し、開発者などとの対話を通じて、スタートアップの先進的な技術やサービスを生かすエコシステムづくりにも取り組みます。

 

JPX総研 代表取締役社長 宮原 幸一郎のコメント

JPXグループではTarget2030という長期ビジョンとして「グローバルな総合金融・情報プラットフォーム」への進化を掲げており、日本の金融・資本市場全体の魅力向上に取り組んでおります。JPX総研はその中でも、次世代のデータ・デジタル事業をけん引する役割を担っておりますが、そのためには多くのパートナーとの連携が重要となります。今回、AWSという力強いパートナーのご支援により、JPXとAWSを中核とするエコシステムを構築・拡大し、「グローバルな総合金融・情報プラットフォーム」実現への歩みを加速できることを、とても楽しみにしております。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 代表執行役員社長 長崎 忠雄のコメント

私たちは、JPX総研と大きなビジョンを共有し、顧客起点で新しい価値を構想し、魅力ある日本の金融商品市場の創造に貢献できることを嬉しく思います。これまでもAWSは、J-WSやクラウド利用者接続サービスなど、企業の成長を助けるための共通基盤の開発を支援してきました。このたび、JPX総研が金融インフラの安定的な運用に加え、スタートアップ企業との連携などの人的コネクションを強化してイノベーションを加速する支援をAWSができることを楽しみにしています。

 
  • Digital Innovation Program : Working Backwards(お客さまを起点に考える)を活用した、顧客起点のサービスデザインを行うワークショッププログラム。AWSが実施するワークショップを通じて活発なディスカッションを行いながら課題を解決し、デジタルイノベーションの加速を支援するもの。
 

お問合せ

株式会社JPX総研 フロンティア戦略部
電話:03-3666-1361(代表)