商品先物取引について

先物理論価格の計算においては、その時点の現物価格に、満期までのキャリーコスト(持越し費用)が加算されます(ただし、在庫が困難な電力のような商品については、必ずしも当てはまりません)。

しかしながら、商品先物価格においては、上記の理論価格に加えて、需給や在庫状況にも大きく影響を受ける点にも注意が必要です。
商品先物取引において、現物を保有することの強みから生じる優位性を「コンビニエンス・イールド(保有便益)」と呼びます。
例えば、現物需給が逼迫し在庫が減少している場合には、コンビニエンス・イールドが大きくなり、現物価格と先物理論価格が大きく乖離し、逆ザヤ(バックワーデーション、現物価格>先物価格の状態)が発生することもあります。