第1回:経営の持続的な成長が見込まれる指標「ESG」

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ESGとは、Environmental(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治:ガバナンス)のことです。企業がESGの課題に適切に配慮・対応すると同時に、投資家が、そうした企業の取組みを評価して投資を行うことが、地球環境問題や社会的な課題の解決・改善、更に、資本市場の健全な育成・発展につながると考えられています。

通常の株式投資では、財務の観点からのみ投資を行うところを、ESG投資では、それに加えて、環境問題への取組みや、株主、顧客、従業員、地域社会など、利害関係者(ステークホルダー)に対し、いかにCSR(企業の社会的責任)を果たしているかをチェックして、投資をします。ESGに配慮している企業は、経営の持続的な成長が見込めるとして、投資パフォーマンス向上にもつながると捉えられています。

特に、欧州では、ESG投資は長期的なリスクを低減するという認識が、金融機関や機関投資家に浸透していることに加え、持続的な発展への貢献に価値を見出す投資家が増え、ESGに配慮した投資が主流になりつつあります。

今回は、SRI調査会社(グッドバンカー)とともに、東証市場第一部銘柄を対象に、TOPIX17業種毎に銘柄選定を実施しました。

選定企業一覧

コード 企業名 業種 企業情報
主な取り組み
2502 アサヒグループホールディングス 食料品
低炭素社会の構築、人材の多様性の推進など、8つのCSR重点テーマを掲げ、2020年を目標とした環境ビジョンおよび生物多様性宣言を策定し、製造工程における環境負荷低減、容器包装などの環境配慮に取り組む。
5019 出光興産 エネルギー
国内への安定したエネルギー供給を社会的責任ととらえ、エネルギー資源の確保と有効利用、自然エネルギー事業の推進のほか、アグリバイオ事業や有機EL材料ビジネスにも取り組む。
3402 東レ 素材・化学
地球環境問題などの解決に資する製品や技術の拡大をめざし、高品質な水処理膜や炭素繊維、太陽電池・燃料電池部材等を開発・提供する。また、人材育成では、早くから女性活用に取り組み、女性役職者数は毎年増加している。
4540 ツムラ 医薬品
「自然と健康を科学する」という経営理念のもと、漢方事業を通じたCSRに取り組む。生薬の栽培から生薬残さの再資源化まで、循環型ビジネスを展開するとともに、大学・医療機関への漢方医学の啓発活動を進める。
7201 日産自動車 自動車・輸送用機器
環境・安全・社員などCSR重点8分野を定め、電気自動車「リーフ」の開発・充電インフラ整備等を推進している。ダイバーシティをいち早く、重要な企業戦略に位置付け、グローバル人材・女性社員の育成・登用を進めている。
5857 アサヒホールディングス 鉄鋼・非鉄
持続的発展が可能な社会をめざし、パソコンや携帯電話、歯科、宝飾等幅広い分野での貴金属リサイクル事業と、産業廃棄物の無害化・適正処理事業に取り組むとともに、アジア市場への事業拡大を進めている。
6301 小松製作所 機械
本業を通じて貢献でき、社会にとって価値ある事業活動として取り組むべき3つのCSR重点分野を定め、インフラ整備と生活の向上に貢献する建設機械の提供、災害復興支援や地雷除去活動等の社会貢献活動も実施している。
6594 日本電産 電機・精密
全世界に通じる製品・技術で社会に貢献し、雇用の安定的拡大と、企業の持続的な成長をめざす。環境性能に優れたモーターの開発・供給を通じて、環境負荷低減に取り組むほか、グローバル人材の採用・育成にも注力している。
9433 KDDI 情報通信・サービス
安心・安全な情報通信社会の実現、安定した情報通信サービスの提供、環境保全などのCSR重要課題を掲げ、子ども・高齢者向けサービスの拡充、通信品質向上、通信設備・データセンターの省エネ化に取り組む。
9532 大阪瓦斯 電力・ガス
環境との調和と持続可能な社会への貢献をめざし、天然ガス等のエネルギーの安定供給と燃料電池や高効率給湯器の普及に努める。また従業員等による福祉施設の子どもや高齢者、障がい者、被災者等の支援活動を続けている。
9005 東京急行電鉄 運輸・物流
安心・安全を全ての事業の根幹として、交通、不動産、リテール事業分野などにおけるCSRを推進している。施設・車両のバリアフリー化や、省エネに向けた新型車両の導入、自社施設での自然エネルギー活用などに取り組む。
8001 伊藤忠商事 商社・卸売
社会的課題の解決に資するビジネスをCSR推進基本方針に掲げ、風力・太陽光・バイオエネルギーなどの自然エネルギー分野の取り組みを強化している。また、グローバル人材の育成にも注力している。
9983 ファーストリテイリング 小売
CSRとビジネスを両輪に、より良い社会と企業の成長をめざし、グローバルでの全商品リサイクル活動、取引先への労働環境モニタリング、障がい者雇用の拡大、新興国でのビジネス支援などに取り組む。
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 銀行
地球環境問題への対応と次世代社会の担い手育成を、グループCSR重点領域と定め、環境負荷低減につながる案件に資金供給する環境金融と、取り組み主体を支援する金融CSRを進めるほか、SRIの普及を推進している。
8566 リコーリース 金融
CSR経営を推進し、2050年までのCO2排出量削減に向けた中・長期目標を定めるとともに、リース事業を通じた循環型社会の実現をめざし、顧客の環境経営を支援するグリーン事業に注力している。
(2012年5月末現在)
  • 株式会社グッドバンカー執筆

選定方法等については、こちらのレポートをご覧ください。 PDF

ディスクレーマー

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