教員対象セミナー

教員対象のセミナーをご案内します。

先生のための「夏休み経済教室」

中学校・高等学校の社会科・公民科の先生方を対象に、教室で経済を教えるために必要な経済学の知識を学びながら、現在の日本や世界の経済を生徒にどのように教えたらよいかを学ぶとともに、参加者同士で授業向上に向けて議論する講座です。夏休みの期間に開催しております。

2018年度は東京、大阪、名古屋で開催し、延べ837名の先生方にご参加いただきました。
以下のページに簡単なレポートを記載しております。是非ご覧ください。
なるほど!東証経済教室「活動レポート」ページへ

先生のための冬休み経済セミナー

中学校・高等学校の教員や教育関係者の方を対象に、授業で生きた金融・経済を生徒に教えるために役立つ考え方や知識を学ぶセミナーです。

2018年度の開催は終了いたしました。
以下簡単なレポートを掲載いたします。(「なるほど!東証経済教室」内にも同様の内容を掲載しております。)
なるほど!東証経済教室「活動レポート」ページへ

<先生のための冬休み経済セミナー>セミナーレポート

2018年12月28日(金)、東京証券取引所にて<先生のための冬休み経済セミナー>を開催いたしました。
これからの子どもたちへの教育に何が必要なのか、2名の講師を招き、お話を伺いました。

【概要】
開催日時 :2018年12月28日(金)
場所   :東京証券取引所 1階 東証Arrowsプレゼンテーションステージ
参加者数 :131名
プログラム:
・主催者挨拶「金融リテラシーは生きる力」増田 剛(東京証券取引所 金融リテラシーサポート部 部長)
・講演①  「教育に科学的根拠を」中室 牧子氏(慶應義塾大学総合政策学部 准教授)
・講演②  「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」新井 紀子氏(国立情報学研究所 社会共有知研究センター長・教授、一般社団法人 教育のための科学研究所代表理事・所長)

セミナー終了後には、多くの先生方に大納会をご見学いただきました。今年度はサッカー指導者の西野 朗氏をお迎えし、打鐘と三本締めで一年を締めくくりました。

主催者挨拶 「金融リテラシーは生きる力」(増田 剛)

 主催者挨拶として、弊社が普段学生に行っている講義例を取り上げ、「ビジネスマンに必要な三要素と人事的目線から企業が求める人材」や「金融リテラシーを学ぶ意義」について紹介しました。
 実社会では、「会計知識、英語力、プレゼンテーション能力」がビジネススキルとして役に立つこと、企業は採用活動時に学生の「主体的に行動する力」を見極めようとしていると紹介しました。
 また、「金融リテラシー」を身に着けることは、家計管理、セルフマネジメントを行うことと類似であること、世の中の動きや情報への感度が高まり、主体的に行動することに繋がることになるという副次的効果に言及しました。
 主体的に行動する力を身につけるには、中室氏の講演内容「非認知能力」が鍵になると締めくくりました。

講演① 「教育に科学的根拠を」(中室 牧子氏)

 少子高齢化が進むこれからの社会の中でどのような教育が必要なのか、教育経済学者である中室氏にお話いただきました。教育について考える際は、個人の体験のみではなく、個人の体験を大量に観察することで得る客観的な科学的根拠を元にするべきと提言されています。
 本講演では、子どもたちの行動パターンについての観察内容やその結果、またそれらを考察した視点をご紹介いただきました。例えば、「子どもはなぜ勉強しないのか」の問いの中で、「双曲割引」という視点を用い、「遠い将来の利益のほうが高いとわかっていながら、近い将来の利益を手にしたくなる」、つまり「目先の利益や満足をつい優先してしまう」傾向があると紹介されました。
 中室氏は、経済学的にいう「教育活動への時間やお金の投資」について、「学校教育の場の重要性」とともに、「就学前教育の充実」と「教員の質の向上」をより重視すべきと強調されていました。学校は、学力だけでなく「生きる力」ともいわれる「非認知能力」を伸ばす場になります。学校での集団生活で鍛えられる「やりぬく力」「忍耐力」は、社会に出たときの成果にも繋がっていることが調査結果で分かっています。また、非認知能力を鍛える教育は、就学前に触れることが最も効果的との調査結果もあります。更に、教員の質とは、「付加価値」で測るべきもの。例えば単に成績が高いレベルにあるという「水準」で測るだけでなく、成績を伸ばしたその「変化」にも重きをおくことではないかとのことでした。

 参加した先生からは、「教育と経済の関係を知ることができてよかった」「教員の質について改めて考えたい」「非認知能力の重要性を今後は意識したい」などの感想が寄せられました。

講演② 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(新井 紀子氏)

 本講演では、新井氏がプロジェクトディレクタを務める「ロボットは東大に入れるか」について、またそこから見えてきた「子どもたちに求められる力」について、お話いただきました。

 ロボットは東大に入れるかプロジェクトは、今開発が進められている人工知能(AI)が今後の社会にどのような変化をもたらすかを明確にすることを目的に始まりました。このプロジェクトを通じて、AIが、人間の学力に追いついているだけではなく、多くの難関大学の入試を突破できることが分かってきました。しかしAI自体が膨大なデータを検索して取り出すことは得意でも、言葉の定義を理解するのは苦手であり、科目や出題の性質によって得意不得意があることもわかってきました。さらにAIが不得意とする分野は人間も苦手であることが推察されたことから、詳細な検証のため、基礎的な「読む」力を測るテスト、「リーディングスキルテスト(RST)」を新たに開発しました。さまざまな学校でRSTを実施したところ、多くの生徒がAIよりも読解力が劣っていることが分かりました。今後、技術革新が急激に進行する社会では、AIが不得意とする読解力を子どもたちに身に付けさせることが必須になります。

 新井氏は最後に、「中学校を卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることが公教育の最重要課題である」と締めくくりました。

 参加した先生からは「教科書が読めないまでとは知らなかった」「リーディングスキルの重要性を改めて感じた」などの感想が寄せられました。

 

お問合せ

株式会社東京証券取引所 金融リテラシーサポート部
電話:050-3377-8988(直)
受付時間 9:00~11:15、12:30~16:30(土・日・祝祭日を除く)
E-mail:school@jpx.co.jp