JPXからのお知らせ

2023/03/30 JPX総研 価値創造に着目した新指数「JPXプライム150指数」の骨子について

 

JPX総研は、新たな市場区分に対応した投資ニーズを勘案し、新市場区分をユニバースとする投資対象としての機能性に配慮した新指数の提供について準備を進めてまいりました。(注1)

今般、東証プライム市場に上場する銘柄を対象とし、価値創造に着目して銘柄を選定する新指数「JPXプライム150指数」の骨子を下記のとおり取りまとめましたのでお知らせいたします。

今後、市場関係者のご意見等を参考にしながら詳細設計を進め、2023年7月3日(月)から算出を開始する予定です。

JPXプライム150指数開発のねらい

昨今、日本企業の価値創造の実態について注目が高まっておりますが、例えば、東証プライム市場においては将来の価値創造の期待を表すPBR(株価純資産倍率)が1倍を超えている上場企業は約半数に留まっている状況です。

こうした状況を踏まえ、今般、プライム市場に上場する時価総額上位銘柄より、(1)ROE(株主資本利益率)と株主資本コストの差である「エクイティスプレッド(注2)」、(2)株価による市場評価である「PBR」、という価値創造を測る二つの指標を用いて選定された銘柄を「価値創造が推定される我が国を代表する企業」と位置付け、これらの銘柄により構成する新たな株価指数「JPXプライム150指数」を開発することとしました。

「JPXプライム150指数」により価値創造が推定される我が国を代表する企業を見える化し、本指数やその構成銘柄が国内外の機関投資家や個人投資家の中長期投資の対象となることを通じて、価値創造経営の浸透、日本株市場の魅力向上に寄与することを目指します。

  • 株主資本コストを上回る利益をどの程度実現したか測定する指標であり、ROE(株主資本利益率)から株主資本コストを減じて算定します。なお、株主資本コストの算定には、CAPM(資本資産評価モデル)を活用します。

JPXプライム150指数の骨子

名称 JPXプライム150指数
コンセプト 価値創造が推定される我が国を代表する企業で構成される指数
銘柄選定方法 【母集団の選定】
東証プライム市場上場銘柄とする。ただし、定期入替基準日において以下に該当する銘柄を除く。

・上場維持基準を満たしていない銘柄
・整理銘柄に指定されている銘柄
・特設注意市場銘柄に指定されている銘柄
・上場市場を変更することが公表されている銘柄、など

【時価総額によるスクリーニング】
母集団のうち、定期入替基準日における時価総額上位500銘柄を対象とする。

【価値創造による銘柄選定】
下記の(1)の基準で銘柄選定した後、(2)の基準で銘柄選定
  1. 推定エクイティスプレッド基準
    推定エクイティスプレッドの上位75社を選定
    【ねらい:財務実績上、価値創造が推定される企業を選定】
  2. PBR基準
    PBRが1倍を超える銘柄のうち、時価総額上位75社を選定
    【ねらい:市場評価上、価値創造が推定される企業を選定】
【定期入替】
年に1回、毎年8月に銘柄入替(定期入替基準日は6月最終営業日)
構成銘柄数 150銘柄(推定エクイティスプレッド基準75銘柄、PBR基準75銘柄)
算出方法 浮動株時価総額加重型
構成銘柄及び算出要領 算出開始日までに構成銘柄及び銘柄選定基準を含めた算出要領を公表予定
指数値の算出・配信 2023年7月3日からリアルタイム(1秒ごと)で算出・配信予定
  • 上記骨子は現時点のものであり、詳細設計を進める中で、一部を変更することがあります。

JPXプライム150指数のパフォーマンス(過去10年間)

  • 2012年12月28日を1000ポイントで基準化
  • 現時点の骨子によるプロトタイプのパフォーマンスであり、詳細設計を進める中で骨子を一部変更した場合には、パフォーマンスが変わることがあります。

JPXプライム150指数の利用について

JPXプライム150指数を金融商品の組成・売出しや第三者提供等で利用する場合、JPX総研とのライセンス契約が必要となります。

 

お問合せ

JPX総研 インデックスビジネス部
電話:050-3377-7754
E-mail:index@jpx.co.jp