ESG評価機関等の紹介
株式会社グッドバンカー
会社概要
株式会社グッドバンカーは、1998年に女性達を中心として設立された、ESGに関する調査・評価と投資助言の専門会社です。1999年にエコ(環境)ビジネスの分析・評価結果を国内外の機関投資家に提供することを嚆矢として、20年以上にわたりESG関連ビジネスに携わっています。組織は以下のとおりです。

ESG関連評価の種類
グッドバンカーは800のESG評価項目により、約1000社の上場企業の評価スコアと格付けのデータベースを保有しており、投資機関等に個別銘柄の定量評価データを提供しています。独立系・専業の評価機関として、中立的・客観的な情報提供に努めています。ESG関連評価の概要は以下のとおりです。
- ESG評価
- 定量評価スコア(E、S、G、ESG)の提供
- ポートフォリオ分析(会社全体、個別ファンド)
- GBユニバース(1000銘柄)、 JPX日経400との比較
- ポジティブ評価・ネガティブ評価からの銘柄分析
- ポートフォリオ分析(会社全体、個別ファンド)
- ポジティブ評価(レーティングA格以上)銘柄の投資状況
- ネガティブ銘柄(ウォッチ、要注意、投資不適格)の提供
- ESG評価に基づく個別銘柄の投資助言(銘柄入れ替え提案)
- アクティブ運用での投資プロセス・銘柄選択
- ESG評価を加味した銘柄選択プロセスへのコミットメント
- 新設ファンド・運用エンジンの企画・運用サポート
ESG評価の詳細
哲学
企業が「社会的責任(CSR)」をどのように履行するかが「企業存続(サステナビリティ)」 の鍵であると考えています。非財務情報である「ESGの取り組み」を評価することで、企業の経営戦略の内在価値を総合的・多面的に判断することができます。そして、個別企業における 「ESGの取り組み」は、戦略と進捗スピードにおいて現時点で格差があるので、内容を調査・分析・評価することで「銘柄選択効果」につなげることができます。
グッドバンカーは、時代・社会からの要請・ニーズを「ESG評価基準・項目」に反映してESG評価を数値化(=定量評価)し、客観的・総合的なものとしています。なお、ESG評価において取得した非公開情報は、「フェア・ディスクロージャー・ルール」に則り、適切に保護・利用しています。
特徴
グッドバンカーのESG評価には、以下の特徴があります。
- 独立系の調査会社であるため、分析や評価は中立・客観的に行っています。
- コンサルティング業務を行っていないことで、利益相反を回避しています。
- 評価尺度が800項目に及ぶため、多面性・網羅性があります。
- 現時点での調査対象は日本の上場企業1000社です。
- ESGポジティブ評価&ネガティブ評価の情報も提供しています。
手法及び体制
企業開示情報のみならず、独自アンケート、直接コンタクト&ヒアリングなど、多面的な数値・情報をデータベースに取り込んでいます。ESG評価体制は以下のとおりです。
- 定期的なESG格付け
- 年次(毎年6月確定)でのESG格付け
- 事件・事故モニタリング
- 各種メディア情報をもとにデイリーで事件・事故モニタングを実施
- ネガティブ価案件は格付評価委員会(月次)で審議・承認
- 格付評価委員会(月次・臨時)
- 原則として毎月1回、外部委員(顧問)を交えた格付評価委員会を開催
- 企業調査(アンケート、ヒアリング、訪問)
- 開示情報のみならず調査アンケート、ヒアリング、訪問を実施
- 外部アドバイザー・学術関係者等との連携
- グローバルネットワーク、大学・研究機関・NPOと連携して、 最新のESG動向などを収集して、企業評価に反映
また、定量評価によるスコアリングと格付けの手法は以下のとおりです。
- カバレッジ銘柄(1000銘柄)を13セクターに分類して、担当アナリストが随時フォローアップ
- 企業開示情報および社内アナリストの定量評価を『格付評価システム』にインプットする
- 『定量評価スコア』(暫定的評価)を付与(企業のESG対応の質的・量的評価、ESG施策の戦略性・先進性・継続性 等)
- 『格付評価委員会』(原則毎月1回)での討議・承認により、正式評価が決定
- 重大な事案発生時には即時・臨時の検討・対応を行う
(例)個別銘柄 定量評価スコアと格付け

なお、“E”の評価(項目・ウェイト)は、業種別に変更し、“S”、“G”の評価(項目・ウェイト)は、顧客ニーズや商品性格により調整しています。
今後の方針
グッドバンカーは属人的・主観的な判断を排除し、定量的・客観的な判断基準に基づく評価を目指しています。20年以上の調査実績を評価手法に反映させることでブラッシュアップを図っており、時代のニーズや社会の変化、セクター・業種毎の特徴・違いを、評価項目と評価、及びウェイトの見直しに反映させることに努力します。
保有特許
ESGに関する特許を2件保有しています。詳細は以下をご覧ください。
(ご参考)ESG評価の評価項目
環境(E):150項目
環境技術の効率性・持続可能性 | 競争力のある質の高い製品・サービスの提供と、生産活動における資源及びエネルギーの効率的な活用が同時に行われているか | |
---|---|---|
製品・サービスのライフサイクルにおける環境負荷や資源消費量を最小限に収める努力がなされているか | ||
高度の環境技術を有し、製品・サービスの技術的・市場的優位性が地球と企業の持続可能性に資するか | ||
主要クライテリア(投資・評価基準) | 経営戦略 | 経営戦略上の環境の位置付けを評価 |
環境理念・環境方針の有無、トップの姿勢、環境戦略等 | ||
組織・体制 | 環境マネジメントシステム、環境活動の継続的・組織的な体制整備を評価 | |
ISO14001などのEMSの認証取得状況、環境教育、情報開示、グリーン購入等 | ||
製造工程(プロセス) | 製造工程での環境負荷低減の対策を検証 | |
温暖化、省資源、化学物質、土壌汚染等の対策 | ||
製品配慮(プロダクト) | 製品・サービスにおける環境配慮の実態を検証 | |
省エネ設計・リサイクル設計などの製品アセスメント、LCA、グリーン調達等 | ||
環境技術と製品・サービスの優位性・市場性・先進性・成長性を評価 |
ソーシャル(S):450項目
人事施策、社会貢献活動、顧客・調達先対応の戦略性 | 良質な人材を確保して、従業員の意識向上と組織の活性化を図っているか | |
---|---|---|
従業員施策が、企業価値に貢献する戦略性を有しているか | ||
イノベーションをもたらす為に、人的資本の質を高めるよう努めているか | ||
社会貢献活動が、社会的な価値を創造・維持する為に組織的・継続的に実施されているか | ||
社会貢献活動が、企業価値を高める為の戦略性を有しているか | ||
顧客満足度の向上に向けた体系的な取り組みが実施されているか | ||
調達先との良好な関係を構築するための仕組みづくりが行われているか | ||
主要クライテリア(投資・評価基準) | 従業員 | 機会均等・ダイバーシティ、能力開発・キャリア形成支援、人事評価制度、ワークライフ・バランス、雇用・就業形態の多様性・柔軟性、健康・安全への配慮、メンタルヘルス教育文化活動等 |
社会貢献 | 組織・体制構築状況、活動理念・方針の明確化、担当組織の有無、活動評価・監査の実績、活動状況、従業員のボランティア活動への支援内容、コミュニケーション・プログラムの整備等 | |
顧客・調達先 | 顧客への対応、調達先への対応、理念や方針の明確化と公表、顧客満足度の向上に向けた取り組みや仕組み、調達先との関係を改善するための取り組みや仕組み等 |
ガバナンス(G):200項目
企業統治・法令遵守 | 経営リスク要因を迅速・的確に認識して、適切な対応ができる社内態勢となっているか | |
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ステークホルダー等とのコミュニケーションを通じて事業計画・経営戦略等を社内・外に発信し、外部へのアカウンタビリティに努めているか | ||
主要クライテリア(投資・評価基準) | コーポレートガバナンス | ステークホルダー等とのコミュニケーション、IR活動や議決権行使における情報開示 |
経営意思を周知徹底するなどの組織・体制 | ||
社外取締役の独立性や報酬等の開示などの経営執行体制 | ||
コンプライアンス | 担当部署の設置状況や教育研修の有無などの仕組み・体制 | |
社外取締役、監査役、外部監査等の監査態勢 | ||
顧客情報や個人情報の保護・管理における態勢・取り組み |