上場制度

新規上場

東京証券取引所(以下「東証」という)では、転換社債型新株予約権付社債券(以下「CB(注)」という)の上場審査基準として、発行者が上場会社であること、発行額面総額が20億円以上であること、新株予約権の行使の条件が不適当なものでないことなどを定めています。
また、CBの新規上場については、金融庁長官への届出を行います。

  • 転換社債型新株予約権付社債は、英語でconvertible bondと言われ、頭文字を取ってCBとも呼ばれます。

上場管理

CBは、新株予約権が付与されているという性質から、上場管理においても新株予約権の行使に係る管理が重要なウエイトを占めています。
すなわち、上場CBについて行使が行われますと、上場CBの上場額面総額の減少と上場株券の上場株式数の増加が同時に起こることになりますので、東証では、毎月この行使について報告を受け、CBの上場額面総額と上場株券の上場株式数の変更を行っています。
このほか、上場CBの償還又は買入消却、行使価額の変更などについても東証への通告を受けることとしています。

上場廃止

CBについては、行使期間が満了する場合のほか、上場額面総額が3億円未満となった場合、発行会社の株券が上場廃止基準に該当した 場合等において、上場廃止となります。 最終償還期限の到来又は行使請求期間の満了により上場廃止となる新株予約権付社債の上場廃止日は、(株)証券保管振替機構において新株予約権の行使請求の 取次ぎが可能な期間の最終日から起算して3営業日前の日となります。(有価証券上場規程施行規則第917条第3号)

上場審査基準 新規発行銘柄
  1. 発行者に関する基準
    上場会社であること
  2. 銘柄に関する基準
    1. 発行額面総額が20億円以上
    2. 新株予約権の行使の条件が適当でないと認められるものでないこと
      「適当でないと認められるもの」には転換価額の修正に関して(a)~(c)のいずれかの事項が定められているものを含む。
      (a) 転換価額の修正が概ね6か月に満たない間隔で行われること
      (b) 転換価額の修正に係る株価参照日が5日未満であること
      (c) 修正後の転換価額を、株価参照日における株価の終値の平均値を下回る値段とすること(転換価額の上方修正のみが行われる場合を除く)
    3. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われないCBである場合には、当取引所が定めるところに従って本券が作成されていること又は発行者がその旨確約していること
    4. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、同振替業の取扱いの対象であること又は上場までに取扱いの対象となる見込みのあること
    5. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、額面金額が500万円、400万円、300万円、200万円、100万円、50万円又は10万円のいずれかであること。

他の金融商品取引所に上場している既発行銘柄
  1. 発行者に関する基準 発行者の株券が当該銘柄と同時に当取引所に上場されること
  2. 銘柄に関する基準
    1. 残存額面総額が3億円以上
    2. 新株予約権の行使の条件が適当でないと認められるものでないこと
    3. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われないCBである場合には、当取引所が定めるところに従って本券が作成されていること又は発行者がその旨確約していること
    4. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、同振替業の取扱いの対象であること又は上場までに取扱いの対象となる見込みのあること
    5. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、額面金額が500万円、400万円、300万円、200万円、100万円、50万円又は10万円のいずれかであること。
    6. 他の金融商品取引所の定める上場廃止基準に該当していないこと

会社合併時において被合併会社の発行する既発行銘柄
[当取引所上場銘柄の場合]
  1. CBに関する当取引所の上場廃止基準に該当していないこと
[他の金融商品取引所の上場銘柄の場合]
  1. 残存額面総額が3億円以上
  2. 新株予約権の行使の条件が適当でないと認められるものでないこと
  3. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われないCBである場合には、当取引所が定めるところに従って本券が作成されていること又は発行者がその旨確約していること
  4. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、同振替業の取扱いの対象であること又は上場までに取扱いの対象となる見込みのあること
  5. (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、額面金額が500万円、400万円、300万円、200万円、100万円、50万円又は10万円のいずれかであること。
上場廃止基準
  1. 発行者に関する基準
    • 発行会社が株券上場廃止基準該当
    • CB上場契約に重大な違反
  2. 銘柄に関する基準
    • 上場額面総額が3億円未満
    • 行使期間満了
    • 当該銘柄の期限の利益の喪失
    • (株)証券保管振替機構の振替業において取り扱われるCBである場合には、同振替業の取扱いの対象とならないこととなったとき
上場廃止時期 [最終償還期限の到来又は行使請求期間の満了の場合]
(株)証券保管振替機構において新株予約権の行使請求の取次ぎが可能な期間の最終日から起算して3営業日前の日

[その他の上場廃止の場合]
当取引所が上場廃止を決定してから原則として1か月後。ただし、期限の利益を喪失した場合は直ちに上場廃止とする