TOKYO PRO-BOND Marketは、2008年の金融商品取引法改正で導入された「プロ向け市場制度」に基づき、2011年5月に創設されたプロ投資家向けの債券市場です。
プロ向け債券市場TOKYO PRO-BOND Marketは、柔軟かつ機動的な債券の発行を実現し、国内外の発行体と投資家さらには証券会社など市場関係者の利便性を向上させ、アジアの中核としての日本の債券市場の発展に貢献します。
機動的かつ柔軟な起債が可能
- 債券を発行する際に必要な開示書類を、投資家への情報提供の質を損なうことなく、大幅に簡素化するなど、手続きを効率化することにより、市場環境に対応した機動的かつ柔軟な発行を実現します。投資家にとって必要な情報は当ウェブサイトを通じて簡便にアクセスできます。
- 海外のMTNプログラムと同様、発行体の財務情報や当年の起債予定額をTOKYO PRO-BOND Marketに登録(プログラム上場)すると、その予定額の範囲内で随時債券を発行できる仕組みを導入します。
金利や為替などの市場環境に応じて機動的かつ柔軟に債券等を発行することが可能です。
海外発行体に対する高い利便性
- 従来のサムライ債発行には日本語による開示が必要でしたが、TOKYO PRO-BOND Marketでは英語のみでの開示が可能です。
- 日本会計基準に加え、国際会計基準、米国会計基準も採用し、円建て以外の様々な通貨での発行も可能です。
海外発行体の日本での起債の利便性が大幅に高まります。
TOKYO PRO-BOND Marketの制度概要
対象有価証券など
国内や海外の企業が発行する社債や政府系機関の発行する債券などが対象となります。
詳細はこちら
新規上場時
新規上場申請
内容 |
備考 |
TOKYO PRO-BOND Marketの仕組みを用いて債券を発行するには、TOKYO PRO-BOND Market に上場していただく必要があります。新規上場手続きとして東証に書類等を提出する作業は、従前の財務局への書類提出の代替であるとご理解いただくとよろしいかと思います。 |
財務局や金融庁の書類提出などは一切必要ありません。 |
新規上場申請者(発行者)には、債券の新規上場時(発行)時に、特定証券情報を提出・公表していただきます。
※新規上場申請の詳細についてはこちらのQ6~35をご覧ください。 |
特定証券情報とは、有価証券届出書に相当するものですが、有価証券報告書の継続開示会社は、財務書類を添付する必要がなく、海外の会社は母国当局や取引所への提出書類をそのまま流用できるなど、PRO-BOND用の追加書類作成コストが極力小さくなるような工夫を行っています。 |
上場適格性要件
TOKYO PRO-BOND Marketへの上場適格性要件は以下の2つです。
内容 |
備考 |
- 当該社債券等が、信用格付業者による格付を取得していること。
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ここで言う格付会社とは、国際的に認知されている格付会社及び日本の投資家に認知されている格付会社などを指します。 |
- 新規上場に係る債券を引き受ける主幹事証券会社が東京証券取引所の「主幹事証券リスト」に登録されていること。
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これはTOKYO PRO Market(株式市場)におけるJ-Adviser制度ではありません。TOKYO PRO-BOND MarketはJ-Adviser制度を採用していません。
主幹事証券リストに掲載される証券会社は日本もしくは海外において社債引受実績を持つ有力証券会社です。 |
開示
適時開示
内容 |
備考 |
適時開示事項は、解散、破産及び不渡りなどとなります。 |
適時開示の対象事実は、株式上場の場合に比べて極めて限定されたものとなります。株式を国内の金融商品取引所に上場している企業には追加の開示負担は発生しません。 |
決算情報
内容 |
備考 |
上場債券の発行者には、年1回以上、発行者情報を提出・公表していただきます。 |
発行者情報とは、有価証券報告書に相当するものですが、発行者が継続開示会社である場合には、それに加えて他の書類を開示する必要はなく、また海外に株式を上場している会社であれば、その上場に伴う開示情報をそのまま流用できます。 |
TOKYO PRO-BOND Marketの規則
TOKYO PRO-BOND Marketに係る規則については、下記をご覧ください。