適時開示情報のXBRL化

XBRLは、財務情報が作成・流通・再利用できるように標準化されたXMLベースの言語です。国内外の投資者や金融機関、監督官庁、証券取引所などに加え、上場会社においても透明度の高い財務情報をタイムリー・スピーディーに把握できることが期待されることから、証券市場における機能の向上とともに、会社経営そのものに大きなインパクトを与えることが期待されています。東京証券取引所(以下「東証」という)は、財務情報の次世代標準言語XBRL(eXtensible Business Reporting Language)が、会社情報の正確性、公平性を高め、投資者の利便性を向上させるものであるとの基本的な考えに基づき、その普及、導入に向けて様々な取組みを行っているところです。法定開示制度を補完し、タイムリーな情報提供という重要な役割を担う適時開示制度における決算情報の開示(いわゆる「決算短信」による開示)は、有価証券報告書よりも早期に開示されるため、財務諸表の利用者である投資者においては、まず決算短信における財務諸表を利用することが想定されることから、法定開示制度におけるXBRLの導入にあわせて、証券取引所等においても2008年のTDnetの第3次システム稼働時にXBRLを本格導入いたしました。東証は、証券市場における利用者のニーズに幅広く応えていく観点から、高度な情報再利用を実現することや投資者の利便性の向上を図ることを目的として、今後もXBRLの導入を推進してまいります。 XBRLは、財務データの定義であるタクソノミーと、実際の数値データが格納されるインスタンスから構成されています。タクソノミーは、財務諸表で使う勘定科目のほか、勘定科目の並び順や、勘定科目間の計算式なども定義することが可能です。 この定義は、XML上で科目名、親子関係、並び順、計算式等の定義を標準化するものです。言語の仕様で定義することにより、システム環境に依存しないデータ構造や計算ロジックを定義することが可能です。これにより、財務データはすべてXBRLという共通の標準で作成することになるため、比較可能性や検証性が大幅に高まることが期待されており、情報の適時性、正確性、透明性が高まることが期待されています。

XBRLとは
XBRLとは
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