上場制度

上場審査基準

形式要件

外国株券等(外国株、外国株預託証券等)の形式要件は、以下それぞれの市場区分の要件を満たすことが必要となります(有価証券上場規程第206条第1項、第212条第1項、第218条第1項)。

項目 プライム市場への新規上場 スタンダード市場への新規上場 グロース市場への新規上場
株主数(上場時見込み) 800人以上 400人以上 150人以上
流通株式(上場時見込み) a. 流通株式数2万単位以上
b. 流通株式時価総額100億円以上(注1)
a. 流通株式数2,000単位以上
b. 流通株式時価総額10億円以上(注1)
a. 流通株式数1,000単位以上
b. 流通株式時価総額5億円以上(注1)
時価総額(上場時見込み) 250億円以上(注2) - -
公募の実施 - - 500単位以上の新規上場申請に係る株券等の公募を行うこと
純資産の額(上場時見込み) 連結純資産の額が50億円以上
(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
連結純資産の額が正であること -
利益の額又は売上高(利益の額については、連結経常利益金額又は連結経常損失金額に非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失を加減) 次のa又はbに適合すること
a. 最近2年間の利益の額の総額が25億円以上であること
b. 最近1年間における売上高が100億円以上である場合で、かつ、時価総額が1,000億円以上となる見込みのあること
最近1年間における利益の額が1億円以上であること -
事業継続年数 3か年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること 3か年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること 1か年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること
虚偽記載又は不適正意見等 a. 最近2年間の有価証券報告書等に「虚偽記載」なし
b. 最近2年間(最近1年間を除く)の財務諸表等の監査意見が「無限定適正」又は「除外事項を付した限定付適正」
c. 最近1年間の財務諸表等の監査意見が原則として「無限定適正」
d. 新規上場申請に係る株券等が国内の他の金融商品取引所に上場されている場合にあっては、次の(a)及び(b)に該当するものでないこと
    (a)最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載
    (b)最近1年間の内部統制監査報告書に「意見の表明をしない」旨の記載
a. 「上場申請のための有価証券報告書」に添付される監査報告書(最近1年間を除く)において、「無限定適正」又は「除外事項を付した限定付適正」
b. 「上場申請のための有価証券報告書」に添付される監査報告書等(最近1年間) において、「無限定適正」
c. 上記監査報告書又は 四半期レビュー報告書に係る財務諸表等が記載又は参照される有価証券報告書等に「虚偽記載」なし
d. 新規上場申請に係る株券等が国内の他の金融商品取引所に上場されている場合にあっては、次の(a)及び(b)に該当するものでないこと
    (a)最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載
    (b)最近1年間の内部統制監査報告書に「意見の表明をしない」旨の記載
合併等の実施の見込み 次のa及びbに該当するものでないこと
a. 新規上場申請日以後、同日の直前事業年度の末日から2年以内に、合併、会社分割、子会社化若しくは非子会社化若しくは事業の譲受け若しくは譲渡を行う予定があり、かつ、申請会社が当該行為により実質的な存続会社でなくなる場合
b. 申請会社が解散会社となる合併、他の会社の完全子会社となる株式交換又は株式移転を新規上場申請日の直前事業年度の末日から2年以内に行う予定のある場合(上場日以前に行う予定のある場合を除く)
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指定振替機関における取扱い 指定振替機関の外国株券等保管振替決済業務若しくは振替業における取扱いの対象であること又は上場の時までに取扱いの対象となる見込みがあること
株券等の譲渡制限 新規上場申請を行った外国株券等の譲渡について、制限を行っていないこと(但し、本国の法律の適用を受けるために必要と認められる場合等については、当取引所の市場における売買を阻害しない限りにおいて、この限りではありません)
預託契約等 新規上場申請が外国株預託証券等である場合は、預託契約等の必要な契約が有価証券上場規程施行規則で定めるところにより締結されるものであること

  • 原則として上場に係る公募等の見込み価格等に、上場時において見込まれる流通株式数を乗じて得た額
  • 原則として上場に係る公募等の見込み価格等に、上場時において見込まれる上場株式数を乗じて得た額

上場審査の内容

外国株券等(外国株、外国株預託証券等)の上場審査は、有価証券上場規程第207条、第213条、第219条に基づいて行われ、その詳しい内容は「上場審査等に関するガイドライン」によって定められています。

項目 プライム市場 スタンダード市場 グロース市場
企業の継続性及び収益性 継続的に事業を営み、安定的かつ優れた収益基盤を有していること 継続的に事業を営み、かつ、安定的な収益基盤を有していること -
事業計画の合理性 - - 相応に合理的な事業計画を策定しており、当該事業計画を遂行するために必要な事業基盤を整備していること又は整備する合理的な見込みのあること
企業経営の健全性 事業を公正かつ忠実に遂行していること 事業を公正かつ忠実に遂行していること 事業を公正かつ忠実に遂行していること
企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性 コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が適切に整備され、機能していること コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が適切に整備され、機能していること コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が、企業の規模や成熟度等に応じて整備され、適切に機能していること
企業内容等の開示の適正性 企業内容等の開示を適正に行うことができる状況にあること 企業内容等の開示を適正に行うことができる状況にあること 企業内容、リスク情報等の開示を適切に行うことができる状況にあること
その他公益又は投資者保護の観点から東証が必要と認める事項 - - -

詳細については、「新規上場ガイドブック」、「有価証券上場規程」及び 「上場審査等に関するガイドライン」をご覧ください。

新規上場ガイドブック(外国会社編)
定款等諸規則/諸規則内規(有価証券上場規程)