LNG(プラッツJKM)先物

商品概要

液化天然ガス(LNG: Liquefied Natural Gas)はその名のとおり、天然ガスをマイナス162℃まで冷却し液体化したものです。液体化により体積が気体時の約600分の1にまで圧縮され、LNGタンカーによる大量かつ効率的な輸送が可能となります。

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日本でLNGは、発電用燃料や都市ガスの原料として社会・経済・生活に必要不可欠な存在です。
特にガス火力発電は、石炭火力発電等と比べ環境負荷が小さく、また、天候等に左右されずに安定的かつ機動的に発電可能なため、カーボンニュートラル社会への橋渡し的役割も担っています。

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JKM(Japan Korea Marker)とは

S&P Global社が北東アジア向けスポットLNGカーゴの価格を入着ベースで評価、発表しているLNG価格指標です。名称にある日本・韓国向けに加え、台湾・中国向けカーゴも含まれます。北東アジアは世界有数のLNG消費地域であり、日本、韓国、台湾、中国のLNG総輸入量(長期契約・スポット契約含む)は世界全体の過半を占めます。
LNG(プラッツJKM)の先物市場は、海外のIntercontinental Exchange (ICE)とChicago Mercantile Exchange(CME)に、当社市場の10倍の取引単位(10,000mmBtu)で上場されています。

TOCOMの最終決済価格

当月限の前々月16日から前月15日までの北東アジア向けスポットLNG価格指標(JKM)の平均を円換算した価格です。

例 : 「2022年7月限の最終決済価格」=2022年5月16日から2022年6月15日のJKMの平均を円換算した価格

LNGの価格

LNGは資源開発に膨大な資金が必要なことから、開発時からプロジェクトに参画し、長期購入契約を原油価格をベースに締結することが主流でした。しかしLNGの生産拠点および需要の拡大に伴い、近年ではスポット価格に連動した価格での取引も普及しつつあります。JKMはその中でも世界最大の需要エリアである北東アジアを対象としたスポット価格指標です。

LNGのスポット価格は原油のように景気動向や地政学リスクに左右されますが、その用途が主に発電燃料やガス利用であることから、冷暖房需要といった天候要因にも大きく影響されます。コモディティですから生産流通の状況も重要なのは当然ですが、マイナス162℃まで冷却した状態を保つ特殊な船舶でのみ運搬が可能なため、傭船市場の動向にも反応します。
天然ガス市場とは流通手段が異なりますが、天然ガス需給がひっ迫した際はパイプライン輸送である天然ガスの不足分を船舶輸送によるLNGの購入で補うなど、根底で繋がっています。
また、化石燃料でありながらEUタクソノミー規則に盛り込まれたクリーンな燃料として認識されており、排出権市場価格が上昇した際は石炭等からの代替需要が一層高まる傾向にあります。
今後も世界的に需要拡大が見込まれるなか、海外市場との裁定取引も含め、様々な要因を踏まえて独自の角度から取引手法を構築できることが、グローバルなコモディティであるLNG先物の魅力です。

 

商品取引先物業者等

取引参加者一覧
 
TOCOM市場取引参加者
個人向け LNG先物取扱い会社
 

参考情報

動画・リーフレット等

LNG取引の基礎知識
 
液化天然ガス(LNG)先物の基礎知識について (動画)
 
私たちの暮らしを支える液化天然ガスとは? (CM)
 
液化天然ガス(LNG)先物取引のご案内 (コラム)
 
刊行物・パンフレット
 

外部情報サイト

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC) 天然ガス・LNG関連情報icon-block
 
日本エネルギー経済研究所 石炭・石油・ガスicon-block
 
S&P Global Commodity Insights - LNG (英語のみ)icon-block
 

ベンダーコード

・QUICK :FPJKM.n/TOC
・時事通信社 :LNGM/TC
・Bloomberg :JGLA Comdty
・Refinitiv : JLNGcn